【2010参院選】語られぬ争点(中)
「八ツ場(やんば)ダムの象徴の2号橋の接続は、本体工事着工に向けて大きな意義があると期待する」
6月30日、群馬県長野原町。八ツ場ダムの生活再建事業で、建設中の湖面2号橋の橋げたをつなぐ接続式があった。生コンクリートを盛った高山欣也同町長はダム本体着工への望みをこう口にした。
前原誠司国土交通相は昨年9月、ダム事業中止を表明。これが騒動の始まりだった。2号橋はテレビで取り上げられた事業の象徴。前原国交相は生活再建事業の継続を表明した。
だが、民主党は参院選マニフェストなどで「八ツ場ダムは現段階で中止」と明記している。地元関係者の理解を得ながら進めるとしながらも膠着(こうちやく)状態が続く地元では「私たちの前では『予断なく検証する』と言いながら、別の場所では『中止』。二枚舌で信用できない」と不満がくすぶる。温泉旅館関係者も「夜は廃虚。緊急課題は普天間だけではない。街が日に日に朽ちていく。早く結論を出してほしい」。いらだちよりも悲鳴に近い。
■建て替え黄信号
「コンクリートから人へ」のスローガンのもと、箱もの行政を切り捨てる判断が、地域を苦しめ暮らしを脅かす例はほかにもある。
栃木県栃木市の下都賀総合病院。栃木県によると築40年を過ぎた老朽化著しい病棟はどこも手狭で、雨漏りにも悩まされる。医師を派遣する大学病院からは「これでは派遣は難しい」。もはや建て替えは至上命題だった。
ところが100億円あるはずの国の交付金は昨年の事業仕分けで25億円に。工事費への国費は予定の5分の1近い13億円に削らざるを得ない。残りは病院か市、県で払うか、計画自体を抜本的に見直す以外ない。
「自己資金にも限界はある。地域医療の中核病院で建て替えないわけにはいかないし…困ったことだ」(県幹部)
マニフェストをイデオロギーのように振りかざし、暮らしを二の次にしていいのか。こうしたテーマは本来、問われていい争点のはずだ。
■引き継ぎうやむや
高校無償化での朝鮮学校の取り扱いや日米関係の修復、普天間問題をどうまとめるか。鳩山前政権が残した多くの“遺産”をどう引き継ぎ、進めていくか。肝心の菅直人首相から具体的な発信は少ない。菅首相は就任早々、消費税の増税論議を提起したが、支持率ダウンが明らかになると、トーンダウンし、急速にしぼんだ。
情報操作に詳しい川上和久明治学院大学副学長は、民主党の情報戦をこう解説する。
「消費税は自分たちを不利な立場に追い込んでしまう。そこで、自民党の主張を取り込み、自分への批判を最小限にしようと狙ったのだろう。批判を浴び、これ自体は失敗に終わったが、前政権のほころびは完全にかすんでしまった。その消費税もうやむやになれば結局、国民は明確な判断基準をつかめない。戦術として巧みといえば巧みだが、政治不信はいずれ高まるやり方だ」
残りわずかの選挙戦。菅首相は、懸案に触れぬまま、沈黙の選挙戦を終えるのだろうか。
言い訳ばかりで、何も実行してない(-""-;)。
子供手当は、実行しているのかぁ(?_?)。
まぁ、子供がいる家庭のみだからなぁ。
「八ツ場(やんば)ダムの象徴の2号橋の接続は、本体工事着工に向けて大きな意義があると期待する」
6月30日、群馬県長野原町。八ツ場ダムの生活再建事業で、建設中の湖面2号橋の橋げたをつなぐ接続式があった。生コンクリートを盛った高山欣也同町長はダム本体着工への望みをこう口にした。
前原誠司国土交通相は昨年9月、ダム事業中止を表明。これが騒動の始まりだった。2号橋はテレビで取り上げられた事業の象徴。前原国交相は生活再建事業の継続を表明した。
だが、民主党は参院選マニフェストなどで「八ツ場ダムは現段階で中止」と明記している。地元関係者の理解を得ながら進めるとしながらも膠着(こうちやく)状態が続く地元では「私たちの前では『予断なく検証する』と言いながら、別の場所では『中止』。二枚舌で信用できない」と不満がくすぶる。温泉旅館関係者も「夜は廃虚。緊急課題は普天間だけではない。街が日に日に朽ちていく。早く結論を出してほしい」。いらだちよりも悲鳴に近い。
■建て替え黄信号
「コンクリートから人へ」のスローガンのもと、箱もの行政を切り捨てる判断が、地域を苦しめ暮らしを脅かす例はほかにもある。
栃木県栃木市の下都賀総合病院。栃木県によると築40年を過ぎた老朽化著しい病棟はどこも手狭で、雨漏りにも悩まされる。医師を派遣する大学病院からは「これでは派遣は難しい」。もはや建て替えは至上命題だった。
ところが100億円あるはずの国の交付金は昨年の事業仕分けで25億円に。工事費への国費は予定の5分の1近い13億円に削らざるを得ない。残りは病院か市、県で払うか、計画自体を抜本的に見直す以外ない。
「自己資金にも限界はある。地域医療の中核病院で建て替えないわけにはいかないし…困ったことだ」(県幹部)
マニフェストをイデオロギーのように振りかざし、暮らしを二の次にしていいのか。こうしたテーマは本来、問われていい争点のはずだ。
■引き継ぎうやむや
高校無償化での朝鮮学校の取り扱いや日米関係の修復、普天間問題をどうまとめるか。鳩山前政権が残した多くの“遺産”をどう引き継ぎ、進めていくか。肝心の菅直人首相から具体的な発信は少ない。菅首相は就任早々、消費税の増税論議を提起したが、支持率ダウンが明らかになると、トーンダウンし、急速にしぼんだ。
情報操作に詳しい川上和久明治学院大学副学長は、民主党の情報戦をこう解説する。
「消費税は自分たちを不利な立場に追い込んでしまう。そこで、自民党の主張を取り込み、自分への批判を最小限にしようと狙ったのだろう。批判を浴び、これ自体は失敗に終わったが、前政権のほころびは完全にかすんでしまった。その消費税もうやむやになれば結局、国民は明確な判断基準をつかめない。戦術として巧みといえば巧みだが、政治不信はいずれ高まるやり方だ」
残りわずかの選挙戦。菅首相は、懸案に触れぬまま、沈黙の選挙戦を終えるのだろうか。
言い訳ばかりで、何も実行してない(-""-;)。
子供手当は、実行しているのかぁ(?_?)。
まぁ、子供がいる家庭のみだからなぁ。