民主党の小沢一郎幹事長側が重機土木大手「水谷建設」から裏献金を受けたとされる疑惑で、小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規被告(48)=政治資金規正法違反罪で起訴=らが、水谷建設幹部から東京都内の高級料亭で頻繁に接待を受けていたことが23日、関係者への取材で分かった。時期は水谷建設が国発注の胆沢ダム(岩手県)工事を下請け受注した前後で、地元・岩手県内の公共工事受注に強い影響力を持つとされる小沢氏側への受注工作の一環だった疑いがある。

 水谷建設元会長の水谷功受刑者(64)は東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、「平成16年10月と17年春に5千万円ずつ計1億円を小沢氏側に渡した」と供述していることも関係者への取材で判明した。水谷建設は16年10月と17年3月に胆沢ダム工事を下請け受注しており、現金授受の時期と重なる。


 特捜部も接待の事実を把握しており、現金授受の裏付けとともに、小沢氏側と建設業界の癒着構造について慎重に捜査を進めているもようだ。


 関係者によると、水谷建設幹部は15年末から16年末にかけ、東京・向島の高級料亭で、小沢氏の資金管理団体「陸山会」の会計責任者も務めていた大久保被告を接待した。回数は少なくとも10回前後で1回当たりの代金は数十万円に上る。16年まで陸山会の会計事務担当者で小沢氏の秘書だった石川知裕衆院議員(36)=北海道11区=が同席することもあったという。


 当時、この幹部は大久保被告について「今やっている大事な仕事のために接待しなければいけない大事な人」と周囲に説明し、「機嫌を損ねたら大変なことになる」と話していた。


 接待について、石川事務所は「そのような事実はまったくありません」、水谷建設は「一切お答えできない」とし、小沢事務所は23日までに回答しなかった。


 陸山会をめぐっては、水谷受刑者が供述した最初の現金授受の時期と同じ16年10月、約3億4千万円で購入した東京都世田谷区の土地代金を、16年分ではなく17年分の政治資金収支報告書に記載していたことが明らかになっている。特捜部は水谷建設からの裏献金と土地代金との関連についても調べているとみられる。


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