自民党総裁選(18日告示・28日投開票)に立候補を表明している谷垣禎一・元財務相(64)は15日、党本部で記者会見し、派閥にとらわれない、大胆な党改革を目指す考えを示した。
脱派閥や世代交代論を唱える中堅・若手議員を意識し、強力な「野党リーダー」へのイメージチェンジを図ろうとする姿をアピールした。
谷垣氏は「思い切った党改革の努力が必要だ。万年与党という前提のもとに作られた過去の制度や慣習はもう持たない」と述べ、派閥の意向や当選回数に基づいた人事を排する意向を強調した。
衆院当選10回のベテランで、古賀派ナンバー2の同派代表世話人を務める谷垣氏には、中堅・若手を中心に「自民党のイメージを新しく変えることができない」という批判が強い。「実力主義」を強調するのは、中堅・若手に積極的な人材登用の道を約束することで、世代間対立を回避したい思いがある。
他派の領袖やベテラン議員には支持の声が出ているが、谷垣氏自身は中堅・若手を刺激しないよう、派閥色を薄めることに神経を使っている。
従来の総裁選では定番だった各派へのあいさつ回りは行わず、15日はかつての政治の師、加藤紘一・元幹事長(無派閥)のもとを訪れただけだった。
谷垣氏は所属する古賀派会長の古賀誠選挙対策本部長代理に対しても、14日に電話で立候補を伝えた。谷垣氏の選挙対策本部のトップには山崎派中堅の田野瀬良太郎氏(衆院当選6回)が就き、今のところ領袖や党内実力者は役員に迎え入れていない。
ただ、谷垣氏は記者会見で、派閥解消論はとらない考えを示したため、若手からは「派閥にとらわれないと言いながら、結局は派閥を温存している」という批判が消えていない。
温厚な人柄も「野党党首に必要な、論戦などでの攻撃性に不足する」という評につながり、中堅・若手に思うように支持が広がらない要因の一つとなっている。谷垣氏は15日、「野党のリーダーとして断固たるものを示すことに努める」と“変身”を誓い、来夏の参院選に向け、勝算の見込みが薄い候補者の差し替えも検討する考えを示した。
ほぅほぅ(-^□^-)、派閥にとらわれないのは、良いと思います。
新しい風を国民に感じさせるなら、派閥は嫌われますよ。