『1通のメール』

 

 

毎日、信じられないくらい
平穏な日が続き、こういう
時がくるものなのだな
と思う。

離婚に悩み自分を
責めて苦しかった当時の
私は、こんな未来が
あることを想像することは
できなかった。

そんな日々を楽しんで
いた時、ずっと使って
いないメールボックスを
削除しようと思い、
最後に受信箱をひらいて

みると、「瑞月」と
いう見覚えのある名前
からのメールがきている。

数秒考えていると、
貞彦さんの元仕事仲間で
夕食を食べにきていた
瑞月さんの顔が浮かん
できた。

メールボックスは
貞彦さんの会社の人たちとの
やり取りでたまに使って

いたぐらいから、
貞彦さんの元を去って
からは見ることもなく、
瑞月さんからのメールも
かなり前の日付。

貞彦さんと仲が良かった
人だから、このまま
見ないでメールボックスを
削除してしまおうかと
一瞬悩む。

でもそんなことをしたら、
ずっと何が書いてあったのか
気になり続けるんだろう
と思い、キッチンへ行き
麦茶を入れたグラスを持って
再びパソコンの前に
座り、目を伏せたいような、
なんともいえない気持ちで
メールをひらく。

『お元気ですか。
 突然のメール失礼します』
この書き出しから始まった
文章には、私が貞彦さんの
元を去った後の様子が書かれ

ていた。

当時、会社ではすぐに
「貞彦さんの奥さんが失踪した」
「重病で入院している」
といった噂がひろがったという。

日頃から、私は貞彦さんの

会社で働く人の奥さん達と
連絡を取り合っていたから、
急に音信不通となったことで
異変に気付かれるのは

早かったのかもしれない。

そして次に書かれていたのは
『どうしても会ってお話し

 したいことがあります』
という言葉。

 

 

↑瑞月さんと奥さんの事。

 

 

☆過去のお話になります。

 

☆個人の特定につながらないよう

一部の表現をかえています。

 

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【漫画への経緯と思い】

 

私の担当をしてくださる
編集の方は辞退に
対して、問題を一緒に
解決していくという
という提案をしていただき、
再び悩みに悩んでもう1度
漫画化という願いを
叶えてみたいと強く
思い直しました。

ぷう助も家事をいつも以上に
協力してくれますが、
ぷう助は自分の幼い頃の記憶が
漫画になるということに
想像できないといっています。

それは私も同じで、

流れ星のしっぽに手がとどいて

しまっているかのような

夢のはざまにいる感覚。

 

明日に続きます。

バナーの下絵は

株式会社パルソラ様の

提供です。

 

 

 

【お気に入りの絵本です】

保育園や幼稚園でもみかける

絵本です。

電車が大好きというわけでは

なくても、男女関係なく

みんなが楽しく読めます。

 

蒸気機関車で出発すると、途中で

新幹線や貨物列車を見つけどんどん

連結していき、線路が切れていれば

つないで、夢のような電車の旅をします。

 

この絵本のすごい所は、色々な

電車が登場して連結していく

なかで、連結した電車は

それぞれの特徴的な役割を

はたしてくれるので、電車好きな

男の子の心にもしっかり届きます。

 

他にもシリーズがあり、夢の

ような旅となっているので、

この絵本から出発することを

お勧めします。

 

最後の最後までお読み頂き

ありがとうございます。

長く続く苦しみと絶望の

終わりが明日来ますように。