貞彦456話  『裁判官が代わる』

 

 

4月。
ぷう助は保育園生活最後の
年になったけど、担任の
先生もかわることなく、
新しいお友達が1人だけ
転入してきただけで環境は

まったくかわらずに、
仲のいいお友達と毎日
楽しく遊んでいる。

私はパートとして
やる仕事はかわらない
けれど、会社の事業
拡大は続き、時には
ヘルメットと軍手を
して産業廃棄物の処理を
したり、トラックを
修理をするアシスタントを
したりと何でも屋さんを
兼業している感じで
忙しかった。

そんな日々のなか、
四条先生から郵便が届き
裁判のやり取りを知らせる
書面が届く。

貞彦さん側には、通常通りの
財産分与と養育費を要求
していたけど、結局返事は
こなくて、その返答は
裁判が行われる日の

ぎりぎりに来たという。

内容の主な主張は、
面会交流のやり方を
決め直してほしいと
いうもの。

ぷう助に会わせてもらえ
なくては、妻に虐待されて
いても気がつけないから
というような訴えが

書面に書かれている。

そして書面の残り5行に、
通常よりかなり減額された
財産分与と養育費が記入
されていて、
『この金額なら応じることを
検討するのは意味がある
ものとしている』
という文章でしめくくられていた。

「応じる」ではなく
「応じることを検討」
という、この言葉の使い方は
貞彦さんっぽい書き方だな
と思いながら、四条先生から
この書面を読んだら電話を
してほしいといわれていて、
すぐに連絡をする。

四条先生に取り次いで
もらい、最初に今回の
裁判について内容を
教えてもらうと、
新しい裁判官になった
という。

前の裁判官は移動になった
ということで、予定
通り財産分与と養育費の
話を進めたかったけど、
今回の裁判官は裁判官に
なりたての新人との事。

それでまた貞彦さんの
訴えている面会の方を
メインに養育費の話もして…
というような感じで、
まとめかかった話も含めて
あっちもこっちもと散らかり、
長引きそうな可能性が
あるという。

その話を聞き、裁判官にも
移動があることや、
やり方も色々なんだと
という事を知る。

ただ、そういう状態では
あるけれど、予定通り
貞彦さん側には提示された
金額に応じるという返事を
して良いかということで、

私は同意をした。

 

 

☆まだスマホがなく携帯電話が主流の時の

お話です。

現在は離婚して平穏に暮らしています。

 

☆個人の特定につながらないよう

一部の表現をかえています。

 

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描いてくださった下絵です。

漫画家さんと繋いでくださった

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という日があるのですが、

この絵本を読んだ時、

道を歩く猫たちのひみつを

知ったような気持ちになり

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ねこたちが大好きな、ある夜の

お話です。

 

 

最後の最後までお読み頂き

ありがとうございます。

人生は悲しい事だけじゃない

という未来が、今日も

涙を流した人に届きますように。