今日は、久々に日差しが見えてます!

ピアノの音って、天気によっても変わるんです。
私は、小さい頃から、雨の日に練習するのが嫌で嫌で・・・。

弾いても弾いても、音がこもって、鳴らないんですもの。
どんよりした音で弾くチェルニーやモーツァルトなんて、
つまらないのなんのって。

ピアノは、木でできているから、雨だったり、湿度が高かったり
すると、木が湿気で膨張するし、ハンマーは、フェルトを巻いて
作られている物だから、これまた同じ。
鳴らないのは当たり前なのです。
だから、一般家庭では、ピアノに乾燥剤を入れたりするわけです。
ま、気休めみたいなもの・・かもしれませんが、
何もないよりまし、と(苦笑)

エアコンや、除湿機などで、24時間温湿度管理ができれば、
理想的ですが、なかなか普通はそうはいきませんから。

湿気が高くなって、ピアノの部品が膨張すると、
鍵盤の動きも悪くなったりします。
よく、冬場に、鍵盤が下がったまま上がらなくなった、
なんていうのも、その一例。
もっとも、それだけじゃない場合もあるようですが。

そういうのを、修理してくれるのも、やはり調律師さんです。

調律って、音を合わせるだけ、なんて思ってる人、
多いんですよね。
でも、本当は、調律師の仕事って、音を合わせるのなんて、ほんの一部。
他にも、前述したように、各部分の動きの調整、
そして、何より、音色を作ること。
これも、調律師の仕事です。

いろんな機械だって、錆び付いてきたり、ギシギシ音がしてきたり、
なんてことありますよね。
ピアノも、ギシギシこそ言わないけど、ちょっと動きが渋くなったり、
部品が摩耗してきたりするわけです。
そういうのを調整して、スムーズに動くようにする。

そして、ハンマーは、毎日毎日(毎日弾くと仮定して)弦に打ち付けられて、
布団で言うと、せんべい布団状態になってくるわけです。
それを、毎回ふかふかの最適な状態に戻して(ふかふか過ぎてもダメ)
もらったり、
そして、最後に、音合わせ。

この音合わせも、置いてある状況に応じて、多少微調整したりと、
(一般家庭の響きのない部屋と、コンサートホールでは、合わせ方が違ったり)
やはり、調律も奥が深い世界みたいです。

こんな偉そうなこと書いている私ですが、大学卒業して、20代の頃は、
「終わりましたが、これでいかがですか?」と聞かれても、
さぁ、いいんだか悪いんだか?!さっぱり・・・という状態でした。

それが、今の調律師さんにお願いするようになって、
調律してもらいながら、いろいろピアノの中のことを、
教えてもらったり、見せてもらったり、
これがこうなってるから、こういう音になる、とか、
説明してもらうようになってから、初めて、いろんな事が
分かるようになりました。

いつも、調律師さんに、任せっきり、で、一度も、調律してるとこなんて、
見たこともない、なんて方は、是非、一度と言わず、毎回、
調律に立ち会われることをお勧めします!
そして、いっぱい質問しましょう。

え?うるさがられる?!
そんな調律師は、速攻、変えちゃいましょう(笑)
今は、お医者さんだって、インフォームド・コンセントの時代ですから!

ピアノの構造を知ったら、弾くのが、ますます面白くなるかもしれませんよ♪