■あらすじ
●竹下宗吉…印刷業を営む気の弱い男
●お梅…吉宗の妻、気が強い
●菊代…宗吉の愛人
●利一…宗吉の菊代の息子、長男
●良子…宗吉と菊代の娘、長女
●庄二…宗吉と菊代の息子、次男、赤ん坊
竹下宗吉。
印刷業でブイブイ言わしていたが工場が火事になり、大手に仕事を奪われ今じゃ青息吐息。
当然、妾の菊代へのお手当も後回しに。
3人の子を育てきれなくなった菊代は宗吉の家に押し掛ける。
青天の霹靂の正妻お梅
宗吉は菊代とお梅の間に挟まれて、はわわですぅ~
埒がアカン!お梅の当たりがきつすぎてやっとれん!
そうおもった菊代は3人の子を残して行方をくらましてしまった。
お梅は「こんな子供の面倒を見る気は一切ない!」と言い放ちネグレクト。
ネグレクト+虐待。
仕方なく宗吉が子供の世話をするが
仕事をしながらの乳幼児含む3人の子供の世話には限界があり、
とうとう末っ子の庄二は消化不良と栄養失調で亡くなってしまった。
この庄二の死亡で張りつめていたものが切れた常吉は、
魔に魅入られ
良子を東京タワーに連れていき、置き去りにしてしまう。
残るは利一だけ。
「良子は人に預けた」
そう伝え、利一を毒殺しようとするが失敗。
宗吉は利一を連れ能登にまでたどり着き、
彼を海に突き落としてしまった。
しかし、利一は漁師に助けられ生き延びる。
意識を取り戻した利一だが、警察の質問には一切答えない。
「どないしたもんやろ?」
煮詰まっていたころ、利一が持っていた石のかけらが印刷に使うものだと判明する。
そこから芋蔓式に宗吉にたどり着く警察。
利一の前に宗吉が連れてこられるが利一は
「こんな人、知らない」
と言い張る。
宗吉は逮捕され、利一はちびっこハウスに送られることとなった。
我が子を捨てる親。
まさに此れ鬼畜也や。
■おしまい
■感想
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B009YDAEXM
野村芳太郎監督。
子供が無茶苦茶不憫な作品
てめえら人間じゃねぇ。
叩っ切ってやる!
観た人を皆、破れ傘刀舟にしてしまう映画。
(ババァ発言、出た)
宗吉は、悪いよ。
ちょっといい気になりすぎて愛人作って子供も3人作って。
そのころの稼ぎなら何とかなると思ってたんやろうけど、家業が傾いたら自分たちが食っていくのに手一杯で愛人にまで手が回らん。
それはわかる。
でも、菊代もなんで3人を捨ててしまうん?
なんでなん?
子連れでは仕事出来ひんから(そういう時代)、いつかきっと迎えに来るよって、お父ちゃんとこでいい子にしといて。
くらい言えなかったの?
菊代がいっちゃん悪い。
そう思ってました、その時までは。
お梅の気持ちもわからなくはない。
自分には子供ができなかったのに、愛人の分際で3人も産みやがって。
そんな気持ちもあったでしょう。
菊代が「それ言うたらアカンやつ!地雷!」な部分をグサグサやりよったから売り言葉に買い言葉かと思ったら。
鬼や。
鬼がおる。
赤子の口にご飯を無理やり押し込んではるし(死ぬってば)。
良子ちゃんの頭から粉石けん(懐かしのあの大箱の粉石けん)ぶちまけてるし。
お…大人げない…
エキセントリックヒステリィお梅に耐えられなくなった宗吉は、
末っ子が死んだのをきっかけに坂道を転がるかの如く、
子を捨てる気持ちに傾いていきはる。
利一や良子は人格もそこそこ出来上って来てるし、利一なんかは口も達者やからむかっと来るのはわかります。
わかりますよ、お梅さん。
でも末っ子はまだ乳飲み子ですよ。
ほんと、どいつもこいつも…。
警察の皆さんが、子供にやさしい人を演じてはるけど、
今、これ聞いたら、
「結構キツいこと言うてはるわぁ」
ってなるよ。
「これから君のいくところはね、
君みたいな子が大勢いるんだ
だからきっと友達もできるよ」
(意訳)
ミタイナテ、ナニィ?
時代を感じる事柄がたくさんありました。
昭和の感覚をいまだ持ってるマダムですが、
今のZ世代の子が昭和に行ったら心が擦り減ってメンタル壊すわ!って思ちゃった。
この映画のテーマは。
昭和懐かしい~。
昭和素敵~。
んなわけあるかい。
昭和のハードさ、
舐めたらアカン。
(どの時代もみんなハードモードよ)
これ!
利一が冒頭でガッチャマンの歌を歌ってるんですよ。
もう、ガッチャマンの歌を気軽にきけなくなっちゃうじゃん。
良子の行く末がわからなくてコワイ…。
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