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「チームバチスタの栄光」とかで有名な海堂尊の短編集。
海堂尊の小説は同一世界なので他の小説に出てきた人物がちょいちょい出たりします。

「健康増進モデル事業」上司のパワハラにあってる喘息気味のサラリーマンに突然、厚労省から健康優良成人策定委員会のモデルに選出される。目的は日本一の健康優良成人になっていただく事。あらゆる検査の結果、身体の不調はストレスとの事で国家権力によりパワハラ上司を始めあらゆるストレスの元を廃除し始める…これめっちゃ面白かったw部下に仕事丸投げした厚労省の室長ってあの人だよね~w

「緑剥樹の下で」内戦状態のアフリカの国でいまだ呪術を信じる住民との軋轢や医療の限界と闘う医師の話。渡海さんここに居たのか~

「ガンコロリン」他社のマネでしか作って無かった製薬会社の社長が代わり、真面目な二代目は新薬を開発するように開発部に命じる。困った開発部長は大学とのタイアップを計るがタイミングよく協力大学で画期的な薬が開発された。薬剤認可の裏側が垣間見える。

「被災地の空へ」東日本を襲った未曾有の大災害。極北の救命救急センター始め日本各地から救急医療チームが派遣される。しかし設置された現場には軽傷者と死者ばかり。どうすれば被災者を助けられるのか…ジェネラルの速水さんのお話です。

「ランクA病院の愉悦」TPP参入によって日本の医療は大きく変わってしまった。病院はランク別に分かれてお金のある順にランクA~C。売れない作家の終田は何時もの偏頭痛の処方箋を貰うのにランクCの病院が行きつけ。そこはコンピュータが問診して処方箋を出してくれる。とある雑誌の取材の依頼でランクAに行ってみると美人の医師と看護師に囲まれて夢のような時間を過ごすが…しばしば名前だけ出てくる東城医大不定愁訴外来の名前がw

ユーモアのある作品が多くてサクッと読めちゃう。
バチスタの田口白鳥シリーズ好きな人にもオススメ!