昨年まで、10年連続で開幕の舞台となった、メルボルン市街地
サーキットの"ALBERT PARK"。
一般公道も含まれるため、汚れとほこりで一部滑り易くくなって
いる全長5.303kmを58ラップで競う、2006年F-1第3戦である、
オーストラリアGPが開催されました。
ポール・ポジションは、自身3回、そしてHONDAワークスとして
実に38年ぶりのポール獲得をもたらすことに成功したJ.バトン。
母国イギリスの英雄、唯一の2&4輪GPでのタイトルを奪取した、
ジョン・サーティースによる、1968年第9戦イタリアGP(モンツァ)
以来という記念すべき、フロント・ロウ、イン側グリッドでのスタート。
そのオープニング・ラップ。相次ぐクラッシュで、いきなり2周目に
ペースカー投入。そして再開直後の第1コーナーで、直前の最終
コーナーから仕掛ける素振りを見せていたF.アロンソがJ.バトンを
パスし、トップに躍り出ます。
ところがレースも10周を超え、序盤から中盤へ差し掛かるころ、
再びクラッシュにより、2回目のペースカー投入となります・・・。
最初のペースカー投入後にアロンソにトップを奪われたJ.バトン、
逆にさし返すチャンスとなる、ペースカー投入、リスタート![]()
だったのですが・・・、
どうにも冷えたタイヤでのコントロールが難しいのか、どうしても
前に出ることができません。それどころか、逆に後続のマシンに
さされそうになる始末・・・。
そして、中段グループでは、"F-1"13勝のD.クルサード、同じく
9勝のR.バリチェロという実力ドライバーを後ろに従え、堂々の
ラップを重ねるTakuma Satoの姿が・・・![]()
マシンのパフォーマンスでは、確実に劣る非常に厳しい状況で
ありながら、HONDAワークスであるバリチェロの前で奮闘する
姿に興奮を覚えざるを得ません。
皇帝M.シューマッハーの、記憶にない位の激しいクラッシュに
よる、ペースカー投入など、全体を通じて荒れた展開となった
オーストラリアGPですが、結局はF.アロンソが通算10勝となる
今期2勝目をマークしました。
2位には、マクラーレン・メルセデス:K.ライコネンが、なんとか
ポディウムの一角を確保したのは、トヨタ:R.シューマッハー、
という結果・・・。
我らが"HONDA"陣営は・・・。
"Pole Position"スタートのJ.バトンは、思うに任せない展開の
レースでしたが、それでも5位チェッカーを目前と粘りのレース。
とこりが、最終ラップ最終コーナーで、信じられない事に高々と
炎をあげたマシンは、ゴールまで150mを残しストップ・・・![]()
38年ぶりのHONDAワークスPole Positionという、華々しい
レースウィーク終盤を飾りながら、決勝での信じられない形での
リタイアに・・・。
チェッカーをくぐることが、不可能というわけではなかったように
思えましたが、1エンジン2レースレギュレーションでは、火を
噴いたエンジンで第4戦を戦わざるを得ない為、ペナルティ無し
でのエンジン交換ができる選択をしたように思えました。今回の
ポールといい、「手応え」を感じての判断だったのか、それとも
単に、チェッカーに届かなかったのか・・・。そのあたりが微妙な
フィニッシュでしたが、今後に期待できることは間違いない
でしょう。
R.バリチェロはブレーキが思わしくなかったようですが、粘りに
粘っての7位入賞、2ポイントをGET。
そしてチーム日本、"Super AGURI"の佐藤琢磨と井出有治は
予選最後尾スタートながらも、初の2台揃っての完走を果たし、
12位、13位でのゴールを果たしました![]()
"HONDA"陣営にとっては、喜びと悔しさが混在する結果となった
オーストラリアGPですが、必ずこれを糧にし、更なる飛躍を見せて
くれることでしょう。
次戦4月23日サンマリノGP(イモラ)からは、いよいよヨーロッパ
ラウンドのスタート・・・、です!!
Cool it, but cant' slow down...!!

