夏休み的な休日(その1) | 酒と温泉の日々

夏休み的な休日(その1)

9月8日(日)
15時で仕事を切り上げて、ちと遅い夏休みへ。
旅館業ゆえ、夏休みに夏休みを取れないんですね。
だもんで、9月に入ると交代で何日か休んだりするわけです。


伊東17:44発の東京行きに乗車。
東京までのんびり普通電車の旅です。
缶ビール呑みながらウトウトしつつ20:03定刻に東京着。

山手線に乗換えて上野を目指します。

 
上野21:16発の寝台特急「あけぼの」に乗車します。
上野駅13番線ホームは北海道へ向かう「カシオペア」「北斗星」と共に青森へ向かう「あけぼの」も発着する「北を目指す夜汽車の聖地」

 
20:59 尾久から推進運転で列車が入ってきます。
機関車の停止位置目標を吊るのも、このホームだけになってしまいました。


寝台特急「あけぼの」号 青森行き

 
以前より停車時間が短くなり、慌てて撮影・車内での飲食物を購入して列車に乗り込みます。
そして定刻の21:16に上野駅発車、目的地の大館駅まで11時間15分ほどの夜汽車の旅のはじまりです♪

 列車は東北本線・高崎線から上越線に入り上越国境を越えて信越線・羽越線・奥羽本線へと進んで行きます。夜の駅はどこも静か...


 JRマークの入った浴衣と切符。帰りの行程を含んでいるため、乗車券は新青森まで買ってあります。


翌朝の車窓風景
秋田県に入り、田圃が多くみられました。もうすぐ稲刈りですかね。
休暇3日間共に雨の心配がない天気予報、日頃の行いですかね(w

秋田県の県北に位置する大館には定刻の8:32に着きました。
陽射しが強く結構暑かったですね。
大きな荷物をコインロッカーに入れて少し散策します。

 
大館駅から徒歩ですぐのところに廃線跡が見られます。
2,009年に廃止された小坂精練の小坂鉄道の廃線跡と、廃止されて結構経つ花岡線の跡が散見されます。
小坂鉄道の廃線跡はまだまだ列車が走れそうな雰囲気を醸し出しています。


が、踏切にはしっかり廃止である旨の看板が立ち、警報機には黒い布地が掛けられています。
廃止なんだから撤去してしまえば...なんて思ったりしましたが...

 
小一時間散策をしたのちに再び大館駅へ戻ります。
駅前には秋田犬の銅像。そう、忠犬ハチ公像です。渋谷駅前のより立派に感じるのは、やはりご当地だからですかね。

大館市内のバスは秋北バス1社が独占しています。
市内一日フリー乗車券が発売されていますので、あちこち行く方には便利ですね。

 
大館駅前10時ちょうどの小坂行きバスに乗車。
バスが到着したのは10:05、大館は駅前が始発じゃないんですね。
市内を回ってから駅に来る感じの路線が大半で、多少の遅れは当たり前のようです。
25分ほど乗車して着いたのが雪沢温泉バス停目の前にある雪沢温泉「大雪」。
民宿?旅館?兼ドライブインのような感じのところ。


ヒバ造りの浴槽に注がれる湯はナトリウム—塩化物温泉
無色透明の澄んだ湯が静かに注がれています♪
入湯料300円とお安いですね!

でもって小一時間居ましたが...誰も来ない(w
こんないい湯なのになぁ~。


この宿?の道路向かいに小坂鉄道の線路があり、雪沢温泉駅跡がひっそりと残っています。
旅客営業が廃止された際に廃駅となったそうです。

雪沢温泉11:25発のバスに乗り小坂町へ向かいます。この時間、平日は1時間に1本あるので助かりますね。

 
小坂へ来た理由は、小坂鉱山の繁栄がいま自分の勤める会社の原点となっている事から。
その原点を訪ねてみる事が第一の目的、そして小坂鉄道の廃線跡などを見る事ですね。


小坂鉱山事務所
木造3階建てルネッサンス様式の外観を残す1905年建築の建物を現在地へ移築したもの。
1997年まで実際に事務所として使われていた建物で、その姿は威風堂々とし、小坂の繁栄ぶりを示すかのよう。

 
藤田組創業者「藤田伝三郎」はこの小坂鉱山に大きな功績を遺した。小坂の成功が同和グループ・藤田観光へと続いていると言っても過言ではない。

 
康楽館は小坂鉱山で働く工夫の厚生施設として1910年(明治43年)建てられた芝居小屋。
小坂鉱山事務所と共に国の重要文化財に指定されている現在も公演が行われている日本最古級だそうです。外観は洋風だが、内装は芝居小屋そのもの(純和風)。
康楽館の前の道を暫く行くと小坂駅が残されている。

将来的には、鉄道テーマパーク的な施設にしたいとの事で、小坂町を中心に計画がなされているようです。


構内には枕木式信号機も残っています。使われなくなって5年、整備すればまだ動かす事も可能かな??

 
帰りは途中下車して雪沢温泉清風荘に立ち寄り
こちらも300円で入湯出来ます。
地元の方が結構入りに来ていてなかなか写真撮れませんでした(w

 
次のバスまで1時間ほどあるので、清風荘から大館へ向けて線路脇を歩いてみる事にしました。
左:夏草に覆われて通信柱がなければ線路跡とは思えない状態
右:鉄橋の状態はまだまだ良さそうです

 
踏切は遮断棒が外された程度で、施設は黒い布で覆われただけのようす。いつでも復旧出来そうな気配すら感じます。
木造ドーム「樹海ドーム」が見えるところまで小一時間の廃線跡ウォーキングでした(^^ゞ