ミツバチ物語
核戦争が起こった訳ではなく、
食糧不足でもなく、
世の中からハチミツが消え、
人類が滅亡しかかっている
西暦2300年。
雨が激しく降り続いている土曜日の午後、
少女が玄関に立っていた。
少女の名前はAといい、
話を聞くと未来からやって来たとのこと。
何故わざわざ遠くから?
と母がピントの外れた質問をする。
笑うこともなく真面目な顔のまま、少女が
答えたところによると……
(母とはなんかいいコンビだ)
未来の人類はやばい事になっていて、
助けて欲しい。
つきましては、君のところからお願いしたい。
と僕の方を向いて言っている。
つきましては?
僕んちから?
どうやって決めたの?
なんだか
甘い結末が待ってる氣がする。
