お祝いの席向けに購入した御椀が年末に
「衛藤」へやってきました。
蓋の内側に蒔絵が入っています。
この蒔絵の文様は「宝尽くし」と呼ばれるもので、
吉祥・招福を願う気持ちが込められたものです。
中国の「八宝」思想に由来し、日本では室町時代に始まったとされています。
日本の宝尽くしは「七宝」が一般的なようです。
・打ち出の小づち(願い事をしながら振るとその願いが叶う)
・丁子(香料。昔は希少価値が高く非常に珍重されていた)
・隠れ笠(この笠を被ると姿が見えなくなる)
・宝やく(大切な物を保管している蔵の鍵)
・巻物(御経が書かれている)
・宝珠(金銀財宝を望むままに出すことができる珠)
・金のう(お金やお守り、香料を入れる巾着)
時代や地方によって多少の違いがあるようですが
このようにおめでたいものを書き寄せている文様を
「宝尽くし」と呼び、着物などの絵柄にも使われています。
こうして器に意味があるのも日本料理ならでは。
盛られている料理とともに是非お愉しみください。