臨機応変という言葉がある

「場合に臨み、変化に応じて適当な処置をすること」

どんな世界にいても

常に大事な事だが

医療の世界においては

そこにセンスが光る事は多々ある

 

患者さんを診た時に

どのような方針にするのか

まさに決定には臨機応変の対応が求められるし

そこにはセンスも求められる

 

とっさの判断で

その先に起こりうることが

大きく変化したりする

治療に踏み込むのか

経過観察にするのか

全てが主治医の両肩にのしかかってくる

時間をかけて考えるもよし

一旦持ち帰って最適解を出すもよし

一瞬での決定だって

それは全然かまわない

 

ある施設の

ある訪問看護は

そのとっさの判断が非常に甘い

 

診察した患者さんに熱があったことを

昨日から気付いていたのに報告しなかった

「今日診察があるからその時で良いだろうと思いました」

それがこの人の答えだったのだろう

そして診察をし

念のため検査をしたところ

なんとインフルエンザだった

蔓延する可能性のある疾患について

やはり前もって想定してから診察に臨みたかった

でも後からごねても仕方がない

次から気を付けるように話す

 

そして訪問は続き

ある男性患者さんの部屋へ

前立腺肥大のためバルン留置している患者さんなのだが

この方…真性包茎なのだ

それが数日前に、皮が脱転し

嵌頓包茎に…

いわゆる首を絞めている状態になっていた

現場の判断で

そのまま放置していたという

本人はというと…痛み止めを飲んで様子を見ていた

おいおい、これ

血流がもっと悪かったら腐ってるで???

ち〇このさきっちょ、取れちゃってるで???

大急ぎで整復

何とか戻ったが、このままではまた脱転するかもしれない

泌尿器に紹介して手術してもらうようお願いする運びになった

 

とっさの判断が要求される世界で

自分の判断が正解かと言われるとそれは疑問が残るが

臨機応変に対応を考えて変えていかなければ

患者さんの状態悪化につながり

ひいては命に関わることもある

しっかりとセンスを磨いて

常に最高の臨機応変ができるように

備えなければ医療の現場では使い物にならない

 

ここでいつも登場する

ポンコツ主任だが

今日17時から全体会議があった

16時半、院長の患者さんの往診依頼があった

「先生、頑張ってください

会議の内容はまた議事録読んでくださいね」だった

はぁ…院長不在で良いと思ってるんだね、この主任は

臨機応変ってのは、誰か別のドクターに頼むだとか

時間をずらすだとか

場合によっては明日に変更するとか

そういうことを言うのだよ

ホント、センスないわぁ…