「!!!」
俺は…智くんの背中に覆い被さった…。
「っ、な…なにして…」
「…いきなりとか無理だもん…」
「っ、…!」
「…緊張して…頭が真っ白だもん…」
「…っ、…。」
智くんが…小さく震えてるように感じた…。
「…こっち向いて…」
「っ、!」
「ねぇ…智くん…」
俺は智くんの腕を掴んで体を起こさせた。
そして…その小さな体を…胸に抱きしめた。
…ぎゅっ。
「…こんな風に抱き合ったのは初めてだね。」
「……。」
「…あったかいなぁ。智くんの体。」
「……。」
「やっぱりすべすべしてて気持ちいい…」
「……そんなこといぃ…から…」
「え…?」
「…さっさと...やって…」
「……智くん……俺はやりたいわけじゃない…」
「え…」
「智くんのこと…
もっと知りたいし…感じたい…」
「…なに…言って…」
智くんが…ゆっくり俺を見た…
「…こんな風に…抱き合ったり…キスしたり…」
「っ、…そういうのは…!」
「…?」
「…それは…女とすれば…」
「…え!?」
「……男同士は…欲を吐き出して…それで…」
「嫌だよ!」
「え…」
「俺と智くんはそういう関係じゃないから!」
「っ、…!」
「俺言ったよね?
智くんと付き合いたいんだよ?
恋人になりたいの!
ずっとずっと一緒にいたいの!
俺の気持ち伝わってない!?」
「……だったら…」
「…智くん?」
「……昨日……誰といた…」
「昨日?」
「…あの…ベッドで……誰と……」
「え?俺一人だけど?」
「嘘!」
「嘘じゃないよ!
どうしてそんなこと言うんだよ!」
「…っ、ベットに…女物の服…!」
「え?……あっ!」
俺は思わず口を押さえた…!
ドンッ!
「え!」
智くんがパンツを履いた…
「違う!勘違い!あれは!」
「…掃除のプロはこれだから…」
「え?なに?…智くん!智くん!待って!」
グッ!
智くんの腕を掴むと…
「離せっ!」
「違うって!あれは智くんのっ!!!」
「はぁ!?」
智くんが不可解な顔で振り向いた…
「…正直に話すよ…。
あれは…昨日届いて…
智くん用にって…買った部屋着で…。
それで…思わず中身を出して
感触とか確かめて…
あれを着た智くんを想像しちゃって……
それで…布団に持っていって……
ぎゅってしてたら……
何て言うか………ね?」
その後は…察してくれるって思った…。