「え?それで?」






「…何を言っても怪しいの一点張りで…」






「で、フラれたと?」









「…ぅん。」







「ぶははっ!なにそれ!ウケる!」







「っ、…!」







「てかどうして嘘つくかな?」






「…だって…」







「正直に家事代行を利用してるって

言えばよかったのに。」








「…言いそびれて…」






「見栄を張るからだね。」






「…うぅ。」









「…で、…この状態は?」






「ん?」






「いや、綺麗さをキープしてるって

言ってたじゃん!」








「…だってフラれたし。」








「いや、極端っ!あれから数日しか

経ってないのにどうしてこうも

汚くなるかな!」








「…もうどうでもよくなって…」









「ったく…これだから翔ちゃんは…」








「はぁ…。こんな俺でも受け入れてくれる

心の広い女性いないかなぁ。」








「…いるだろ。」






「え!どこに!?」







「翔ちゃんには年上が向いてるよ。」






「え?年上?」







「そう。母親くらいの…未亡人とか、

バツイチとかね。」







「はぁ!?」







「それくらいじゃないと翔ちゃんみたいな人面倒見てくれないって。」







「母親くらいって…勘弁してくれよ…」






「それかっ!」






「え!」







「その…なんだった?…家事代行?」






「え?」







「そこに勤めてる女性は?」






「!!!」






「掃除を仕事にするくらいだから

きっと理解あるよ!この部屋くらい

簡単に片付けてなんなら私が面倒見ます…

てならない?」








「ニノっ!天才!」






「知ってる~♪」






「そうとなれば…」






「どうするの?」






「予約だよ!予約!」






「それって指名できるの?」







「いや、できないけど女性で!て頼める!」







「年齢は?」







「…それは無理なんだよ。」







「えっ…じゃ…熟女が来る可能性あるよね?」






「っ、!」







「これも運命っ!来てくれた女性に

アプローチ!」







「っ、だから熟女は求めてねぇって!」







「いいから早く予約!」









「…っ、…やっぱとりあえず大野さんで!」







「は?それって男だろ?」







「口は悪いけど腕は確かなの!」







「いや、目的変わってるって!」







「いいのっ!とりあえず大野さんがいいの!」







「はぁ!?」







「今の傷心の俺には熟女より

大野さんなのっ!!!」