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「お待たせ~♡」
「…待ってねぇし。てかさっき帰ったのに
もう戻ってきた。」
「だから翔ちゃんを迎えに行ってたの!
嬉しいだろ~久しぶりの翔ちゃん!」
「…ニノ…久しぶり…」
「…相変わらずコイツに付き合わされて…
断れよ…ったく。」
「っ、ごめん。」
「あ!翔ちゃんの彼氏!
なかなかイケメンでしょ?」
ドキッ!
一斉に三人の視線がこっちへ向いた…!
「…はじめまして。…大野です。」
見た目は…俺たちと同じくらいか…
もしかしたら…落ち着いた雰囲気から…年上?
「…チッス。」
っ、…!!
それにしても…ここって……
「和!俺の黄金のバット出して!」
「!!!」
「お前のじゃねぇし!!!」
黄金のバットって…
「大野くん…!」
ドキッ!
櫻井が…側に寄ってきた…
「ごめんね。こんな所まで付き合わせて。
ここ雅紀の彼氏の店なんだよ。
俺も久しぶりに来たんだ。」
「え?彼氏の店!?」
「あ、語弊があるか!親が経営してる店で
ニノは店長なんだよ!」
「へぇ…」
かずとかにのとか…
コイツは一体何者なんだ?
「ほら!二人とも見ててよ!」
雅紀が中へと入っていった…。
…バッティングセンターかぁ…
何気に初めて来たかも…
カキーン!
高い金属音が鳴り響いた……
すげぇ…上手じゃん…
通路側から雅紀の奮闘ぶりを眺めていると…
「…大野くん…」
ドキッ…!
櫻井が真横に…
「…来てくれてたなら連絡してくれたら
良かったのに…」
「っ、…あぁ…」
…驚かせたかったから…
「雅紀からメールが来てて…
久しぶりに発散しないかって…で、ここ…。」
…発散かぁ…
さっきの…体力…付けたいってのは…?
まさか…俺との関係を
雅紀に相談してるってこと…?
…なにか…不満でもあるのか…?
「…大野くん?」
ドキッ!
「え?」
「俺……ファミレスのバイト…
辞めようかなって思って。」
「え!?」
「……あのバイトは…賄い付きだったから
選んだだけで……」
「なにかやりたいこと…あるのか?」
「……もっと……力仕事とか…」
「っ、力仕事!?」
「……いや、まだ決まったわけじゃなくて…」
櫻井が…言いにくそうにしていると…
「やんないの?」
ドキッ!
「彼氏を抱くために体力付けたいんだろ?」
グイッ!
「っ、!!!」「!?!?」
さっき初めて会った雅紀の彼氏が…
バッドを持ってその先を
櫻井の股間に当てていた…。