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こんな感覚は初めてだった…。







後ろから…頭の先まで突かれる感覚…






ただ激しいだけじゃなくて…







身体が…大野くんのでいっぱいになって…







心も…全部…

大野くん一色に染まる感覚だった…







もっと…もっと…

大野くんでいっぱいにしたい…







もう他の誰でもない…






大野くんだけで満たされたい…







そんな気持ちで名前を叫んでいた……









最後の方は…お尻の感覚なんてなかった…







ただ…大野くんの打ち付けるリズムが…

気持ち良くて…気持ち良くて…







このままずっと…

そのリズムに揺らされ続けていたくて

仕方なった…







大野くんと同じリズムで……。




















「櫻井…櫻井…」






大野くんの声で目を開けた…









「……大野…くん…」






「はぁ~!マジ焦った!」






「…え…」








「気付いたらお前動いてなくて…」






「…嘘…」








「体…なんともねぇか?」







「…えっと…」







下半身を少し動かすと…






「っ、!」






「どうした!?」








「…ちょっと…ダメかも…」







「えぇ!?」








「…お湯に浸かったら良くなる…」






「風呂だな!わかった!」






「あ…」







大野くんが素っ裸で走っていった…。











…朝から…あんなにしたら…

そりゃこうなるよな…






今日…バイト休みで良かった…







「ふふっ…」







なにこれ…






下半身は感覚ないっていうのに…

この幸福感…









「櫻井っ!抱っこすっかっ!」






「っ、!?」







大野くんが勢いよく

ベッドに飛び乗ってきた…!







「待って!」





「んぁ?」







「大野くんとセックスしたら…

いつもこんな風に優しく

お世話してもらえる?」







「っ、!?」







「ふふっ…それいいかも。」







「っ、なに言ってんだ!バカ!」







「だって…」







「俺はいつでもお前には優しいのっ!」






「っ、!」







「ほら!俺にしがみつけ!」






「っ、…!!」








咄嗟に大野くんの首にしがみつくと…






ひょいと体が宙に浮いた…!









「うわっ!」






「んふふ。姫だな。」






「っ、!?」








大野くんは…こう見えて

力持ちなんだと気付いた…







俺を抱き上げたまま…

一緒に湯船に入ると…







…ぎゅっ。









「ん?このままか?んふふ。」







「…もぉ…また惚れるじゃん…」







「お?やった!」






「…ふはっ!」






思わず…笑ってしまった。








「もっと惚れさせてやるから。」






ドキッ!






「覚悟しとけよ!」






「うんっ!」







そう返事をすると……







ぴちゅ…ぴちゅ…







大野くんが…キスで応えてくれた…








それは…とびっきり甘い甘いキスだった…。