翔が…ウルウルした目で俺を見た…







なんだかいつもと少し違う…?






もしかして…怒ってる?









ゆっくり翔からおりると…







カタッ…






「??」






翔が何かを手にした…








「…ん。」






「…ん?」






これって…さっき慌てて隠した物?






それを手渡された…







「なにこれ?」







「…ローション。」






「ローション?」







「…知らないんだね。ローションも。」







「…ローションって言ったら…

塗るもんだろ?」






「どこに?」







「そりゃ…体とか…」







「違うよ。」






「え?」







「滑りを良くするため。」







「滑り…」








「それがないと

男同士のセックスはできない。」







「…っ、!!」






「…それと…」








翔が再び押し入れを探った…









「これこれ。」








出してきたのは…







「っ、!」







「これはさすがに知ってた?」







「…ぅん。」









「よし。これを持って…」






「え?」







「さとしの部屋へ移動な。」








「…この部屋は!?」







「え?」






「掃除!」






「…明日やるから。」







「えぇ!?」







「掃除よりこっち。」








翔が立ち上がり俺の手を繋いだ。









…もしかして…今から…!?







ヤるのは…夜じゃ…







って、翔は昼も夜も関係ないんだった!








翔に手を引かれ部屋を出た…!







待って!心の準備が!










気が付くと自分の部屋に入り…

鍵がかけられた。









スタスタと翔が窓へ向かい閉めると…

振り向いた…






ドキドキ…







「…なに突っ立ってんだよ。」







「っ、!」







「…ゆっくりしてらんないんだから…」






「えっ…」








「…男同士のセックスってのは…

色々やることがあるんだからな。」








…色々…やることって……








窓を閉めた翔が近付いてきた…







ドキドキ…









「…今日…さとしは……

童貞を卒業するんだからな。」







「えっ…」







ドキドキ…








翔が俺の手を掴んだ…







そして、ベッドへ…







ドキドキ…








そうか…男同士でも…卒業…

なんて言葉を使うんだな。








俺…翔に…男にしてもらうんだな…







ドキドキ…








「ほら…座って。」






「うん。」









なんだかんだ優しくリードしてくれる翔…








経験豊富で…頼りになる…







だから俺は翔の言う通りにしていれば大丈夫。










「服…脱いで。」






「あ、うん。」







翔が先にパンツ姿になった。







俺もすぐに服を脱いだ。








…ギシッ…






ドキッ!









翔が先にベッドへ…







すると…










「…さとし……好きにしてくれ…」







…え?








翔が目を閉じて大の字になった…。