子どもに頼まれて買った有島武郎の文庫本から。
代表作のひとつ、ですよね「小さき者へ」。

夫の不倫を知って不登校になった上の子が
最近、小説をたくさん読みます。

アニメ『文豪ストレイドッグス』の影響で
近代文学に興味を持ち、

好きなアニメキャラの作品を入り口に
さまざまの作品を読むようになりました。

『文豪ストレイドッグス』は、

実在の文豪の名前を冠したキャラクターが
作品名にちなんだ技を駆使して敵組織と闘う
バトル要素が強いアニメです。

作品自体の文学的な描写は少ないのですが
お気に入りのキャラクターを理解したい気持ちからか
技名に採用されている代表作を中心に
「読みたい」と言ってくるようになりました。

その中で、「お母さんこれ読んでみて!」
とすすめてくれる作品がいくつかあり、

文学少女だった10代の自分をふりかえり、
文学に触れて心が震える感動を誰かと共有したい
子どもの気持ちに応えたくて

好みに合わないと敬遠していた作家や、
過去に読んだことがあるものも含めて、
改めて読んでみて、子どもと話をしています。



この、「小さき者へ」をわたしにすすめてきた時、

「こういう親がよかった」

と子どもは言いました。

子の親になった今、読んでみて、

有島武郎さんの文章のひとつひとつが
心に沁み、あるいは突き刺さり

夫が現実逃避しているわが家では
わたしが子どもたちの幸せのために
有島武郎の立場、亡くなった奥様の立場をこえ〝親〟として、

子どもたちに、
辛いことがあっても愛は普遍だということ
親は死んでも、愛は注がれているということを
伝えていきたいと感じました。

これを読んでほしいと言ってきた子どもの気持ち
を考えると切なくなりますが

何があっても幸せに生きる母の背中を、
今日も子どもたちに見せていきたいと思います愛飛び出すハート


青空文庫になっているので
「小さき者へ」は
Amazon kindleでも読めます。

おすすめです。