大丈夫なんだろうか?
先日、月一の通院で、タケキャブが継続されて処方された。
これには2つの意味がある。
①まず、私の食道静脈瘤がまずい
②主治医の処方の的確さ
どっちかが、まずい。
※ご存じない方に説明すると、タケキャブの一般名は、ボノプラザンフマル酸塩錠。一般的な酸分泌抑制薬。ネキシウムと同じ類の薬で、逆流性食道炎とか胃潰瘍とかに処方される。静脈瘤からの出血・破裂を防ぐ薬というわけだ。
こうした酸分泌抑制薬って、短期の予防効果は認められているが、長期投与の安全性は確立されていない。
…と、『肝硬変診療ガイドライン2020(南江堂発行・税込み3520円)』には書いてある。
〔なにが危険か〕
・突発性細菌性腹膜炎の発生率を増加させる
・肝性脳症を有意に悪化させる
・CKD(腎臓病)を有意に悪化させる
という報告がある。
〔半年以上は長期投与か〕
今はあいまいのようだ。
ただ、3か月間の連続投与までは腹膜炎を悪化させるとはいえないようだし、まあ大丈夫なのではないの???というのが、日本肝臓学会の立場になっている。
このあたりは、最新の医学でもよくわからんらしい。
ということで、7カ月を超えて連続投与となる今回の処方は、明らかにリスクがあるのである。
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だから聞いたよ。
先生、タケキャブ、まだ飲むんですか?
うん、一応出血対策でね。
最近は逆食も無いし、胃腸の調子はいいんですよ。
それに、タケキャブって副作用もあるんでしょ??
あんまり長くは飲みたくないなあ。
うーん。ないことはないけど、あなたの場合、出血したら大変だからねえ。
まあ、もう少し飲んでおきましょう。
はあ…。わかりました。
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ちょっと、ひっかかるんだよね。
前回の内視鏡検査では、カメラを上に向けて、静脈瘤を傷つけて血が出た。
その場では、けっこうあわてていたが、翌日に再出血が無いことを確認した後は、まあこれくらいなら大したことは無いと言っていたのだよ。
あ・な・た、は。
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ま、それ以上に、静脈瘤の方がやばいという判断なのかもしれない。
ちなみに、先日の内視鏡では、静脈瘤の所見はf2でかわらずだった。
そして、明らかな発赤はなし。
今回は血液検査のみだ。
なにかが追加で分かったわけではないだろう。
…ということは、最新の情報を知らなくての処方????
確かに、長期投与のリスクが言われ始めたのは最近のことのようだが、調べていないなんてこと、あるんだろうか。
こういう時の、なんとも微妙な患者ごころ。
おわかりいただけるだろうか。
まあ、
間引きの服薬
で当面の対応をするしかないようだね。