ちょうどその年に皆既月食かなにかがあり、夜来れる児童は親と一緒に校庭に集まってみんなで観察をしようと言う試みがされました。
コリャいい機会だと、ハハドリはヒヨドリを抱いて兄王と一緒に向かいました。
あいにくの曇り空にもかかわらず、思いの外沢山の親子が集まり それぞれが思い思いの場所で月を眺めていました。
ハハドリはヒヨドリをエルゴで抱いたまま、雲に見え隠れする月の様を ただただ見つめ
「あー出た出た出た出たー‼️」
「あぁ雲来た雲来た雲ぉ〜❗️」
と、濁った夜空に奇声を響かせておりました。
ひとしきり叫び、満足してふと我に返った時 ハハドリの後ろには兄王と同じクラスで、
お父様は高専の教師✨
お母様は とある超有名な大学卒(外国)✨
お母様は とある超有名な大学卒(外国)✨
だと噂のインテリご夫妻が丁度ヒヨドリと同じくらいの年の男の子を抱いて、まるでヒーリングミュージックのような優しい声でこう囁かれていたのです。
「見てごらん。あそこにとても明るい星があるでしょう?
あれがデネブと言ってふんちゃらかんちゃら、、、」
その話は夏の大三角形の話に着地するかと思いきや、ギリシャ神話に軌道を変えて行きました。。。
それを聞き耳立てていたハハドリはなんとも申し訳ない気持ちになり、
ハハドリの胸の中で
「出た出た出た出たー」の奇声をただ静かに聞いている、親を選べなかった不憫な我が子をギュッと抱きしめるしかなかったのです。
あぁ 知識が欲しい。
だってハハドリ どうがんばっても炭坑節ぐらいにしか話拡がらないよ❓
頭のいい親の子は遺伝で頭いいとか言うけど、もちろん遺伝もあるにしろ こーゆー事よね
そりゃ普段から星見ただけでスピカだのベガだのって教えて貰える環境と、
主語も修飾語も何もないただの奇声を浴びて育った子とじゃぁ違いが出るわけだ

あの時私は誓ったね そうお星様に⭐️
「やっぱ七田のCD買お❗️ 」
あれから数年、、、
今日もヒヨドリはハハドリの熱唱七田ミュージックを聴くのでした