夫は食事にはあまり文句は言わなかった。

結婚して毎日お弁当で

私も喜んで食べてくれるので

新生児がいても、多少忙しくても

お弁当が4個必要で5時起きでも

16年、平日は

ほぼ休まず夫のお弁当を作った。


会社に行くのにお弁当を忘れると

慌てて取りに戻ってきて、

『何しに会社に行くか

わからなくなるとこだった』と

笑いながらお弁当を持って、

また家を出ていく。

取りに戻れないと、家に帰ってから

『何しに会社に行ったかわからなかった』

と言いながら晩ごはん代わりに

お弁当を食べていた。

お弁当箱を返すときは

『今日もうまかった、ごちそうさん』と

言った。


昨日の夕方、

突然そんなことを思い出して

涙が止まらなくなった。


不安定な長女の対応をしながら

弁護士から転送されるメールに憤りながら

時々これは夢だと、まだ思う。

そして何度も ねば良いのにと念じる。

長女の対応に振り回されると

自分も不安定になるだけで

未練とか絶対無い。


あの楽しかった毎日が

こんなことになるなんて

思わなかった。

本当に

思わなかった。