グリーン州知事が力を入れているKauhale(カウハレ)プロジェクト。
ホームレスや低収入世帯などを対象にした住居プロジェクトだ。
ここ数年よく耳にするが、なんとハワイ州は現在10件運営しているとのこと。
個人的関心から、リサーチしてみた。
(10件のリストはこちらから)
予想以上にいろんな形があるんだと驚いた次第
Kahauiki Village
(ホノルル / Nimitz Hwy)
2018年~、ファミリー対象。
イゲ元州知事が取り組んだプロジェクト。
プランテーション・ビレッジのようなコミュニティ。
2018年1月に入居した30世帯から始まり、2020年には100世帯目が入居。
(100世帯が住んでいるのか、交替したのかは不明。。。)
家賃は$725~$900。
今や郵便局、バス停、保育園、子供が遊べる公園まであるとのこと。
(写真借用)
Kama’okū Kauhale (カポレイ)
2019年~ 単身者のみ 36戸
家賃$200~500のよう。
(写真借用)
Hui Mahi‘ai ‘Āina (ワイマナロ)
2020年3月~
教会やNPOで長年ホームレスに手を貸していたアンティ―。
コロナパンデミックを機に、自宅裏に州から借りていた農地に、州からの協力も得てビレッジを作り、困っていたホームレスを招いた。
当時11戸だった住居は、約50戸に。
「人を見た目で裁くのはよくない。裁けるのは神のみなのだから。」
(写真借用)
7人家族、9人家族が暮らす大きめの住居もある。
1年前の動画では、68人が暮らしているとのことだった。
皆でファームでの野菜作りもしている。
Waikīkī Vista
(ホノルル/ Kapi’olani Blvd)
2022年10月~
もとは大学の学生用だったビルをホノルル市が購入。
19階建てで108戸のステューディオと諸施設が入っている。
140台ほどの駐車場も。
元ホームレスや低所得者層対象。
家賃は$1300~1500。
Pu’uhonua o Nēnē
(マウイ島カフルイ)
2023年9月~
ラハイナ火災前からホームレスだった人対象。
一時的シェルター。150人居住可。
最近の情報が見当たらないのでどうなったのか不明。
(写真借用)
Ka Malu Ko’olau Kauhale
(カネオヘ)
2024年2月~
初の長期賃貸向け 単身者のみ 32戸
精神疾患含む総合的医療サービスで癒しと回復をはかる。
(写真借用)
Ho‘okahi Leo (ホノルル / Middle St.)
2024年2月~
長期滞在用。単身者のみ、50人居住可。
コミュニティづくり重視。
誰かが管理に入るのではなく、住民同士で管理していくスタイル。
(写真借用)
Paepae Hou kauhale
(ホノルル / カリヒ)
2024年3月~
長期賃貸可。
ホームレス、薬物中毒者も受け入れるが、デトックス後にのみ入居可。
既存の戸建てを利用、24人まで居住可。
水耕栽培、アクアポニックスあり。
これにはびっくり
不動産サイトの情報では8寝室5浴室(情報元)。
モンスターホームが嫌がられる昨今なのに、普通の住宅街の中にある家に24人居住とは。
近隣の人は理解とサポートを示したってことかしら。
もしそうなら、その甚大なる御心に拍手しかないわ。
(写真借用)
これで8件。
あとの2件はどうやらプログラムを差していて、その元で複数の物件を管理しているようだ。
Hawaiʻi Public Housing Authority
シニアへの援助
Village of Redemption
刑務所出所後の社会復帰援助
それぞれ見学に行ってみたいくらいなんだけど(私だけか)、見えてくるのはやはり「コミュニティ」の大切さ。
家だけじゃない、人とのつながり。
屋根の下で暮らせる安心感はもちろん必須だろうけれど、それを提供しただけではその先に進めない。
自分を想ってくれる人がいて、自分が想う人がいる。
それだけでどれほど人が変わるかを上記の運営者が話していた。
ホームレスだけじゃない。
誰だってそれは同じだよね。
衣食住&絆
これからもどんどんこういうカウハレが誕生していくそう。
このまま増えて行けば、20年後とかこれが「普通」になってたりして
とチラと思ったりもする。
必死で市場価格の住宅に住むより、簡易住宅に安く住んで、みんなと楽しく暮らした方がいいじゃん、なんてことになってもおかしくないよね。
そんでもって、それ目当てにハワイ移住する人が増えたりして。。。
食事つき、医療つきのところもあるし。
と同時にこうも思う。
不足状態から衣食住&絆が満たされたら、人は自然と生み出す力も湧いてくるのかもしれない。
与えられるものをもらうばかりじゃなくて。