6日は、オーロラーツアーに参加することにした。

 

Sean Norman (ショーン・ノーマン)

https://www.seannorman.com/

 

これが大正解星

この日は、予報的にいいオーロラが見られる確率の高い日だった。何度説明されても、未だによく理解できていないが(科学が超ニガテ)、太陽の活動状況でオーロラが発生するため、3日前くらいから予想できるらしいのだ。

 

しかし、決定的に知らないことがあった。オーロラはとにかく「我慢強く待つ」必要があること。例えば、前の日は、なかなかオーロラが出てくれず、午前3時近くまでずーーーーーーっと待ったそうだ。そして、やっとうっすらと現れたオーロラ。これで終わりかなと車に乗って町に戻ってくる途中、いきなり大きくなって空を覆ったとのこと。

 

無知なうちら夫婦2人だったら、10分くらい待って諦めていたことだろう笑 初日にツアーに参加してよかった。「忍耐」これがオーロラ観測のキーワードのようだ。ちなみに、彼のオーロラツアーは、大手他社と異なってすばらしい特徴がある。

 

まず、移動型であること。

日本人に人気なのはおそらくオーロラビレッジ。英語では不安だという方には、日本人のガイドさんがお世話をしてくれるから安心するのだろうが、例えばここで見られなければそれで終わりとなる。移動型の場合、少しでも晴れた空を探して移動できるのが魅力。

また、大きなツアーの場合、バスに20人近くを乗せて、湖から湖に移動するのが特徴のようだが、ショーンの場合は、晴れている場合は、一箇所にじっくり腰をすえて空を観察する。移動中にオーロラが発生した場合、見逃す可能性があるからだ。逆に、曇り空の場合、近場で諦めず、100km先でも移動して雲が晴れるのに賭けてみるとのこと。

 

そして、少人数であること。車は10人乗りのミニバン。参加者は6人を目処にしているようだ。非常にこじんまりとした雰囲気で、静かにオーロラ観測ができるのが嬉しい。翌日、自分たちで運転してオーロラを探したときに、大型ツアーのバスがたくさん走っているのを見て驚いた。ショーンが連れていってくれた場所では、ほとんど車を見かけなかったからだ。

 

もうひとつありがたかったのは、写真。どこのツアーでも、写真って別途請求しないはてなマーク それが、無料で撮影してくれて、無料でくれたのビックリマーク チップをはずんだのは言うまでもないウインク

 

彼のオーロラに対する情熱と、親しみやすくまた穏やかな人柄(ビーガンらしい)は、私達のオーロラ初日を最高な体験としてくれた。1人120ドル(カナダドル)。他に同行していたのは、1人で参加していたトロントからのゲストと、日本からの4人家族。どちらもショーンに3日連続ツアーをお願いしていたそうだが、間違いなくその価値はあると思う。

 

ツアーの開始時間は日によって変わるそうだが、この日は早めの午後9時。オーロラ予報がなかなかよかったため、暗くなる前に観測地に着いていたかったそうだ。空には雲ひとつなく、日没後の地平線がとてもきれい。

 

 

30分ほど走っただろうか。ハイウェイからはずれて脇道に入っていき車を止めた。椅子や三脚などを出す。「ここで5時間過ごすからねー」みたいなことを言われる。

 

まもなく水平線近くにうっすらと線が見えた。肉眼では雲と見間違うようなうっすらとした感じだが、シャッタースピードを数秒に設定したカメラだと、その存在を確認できる。

 

 

しばらくそんな感じのオーロラが観測され、正直、「ふうーん、オーロラってこんな感じなんだ。期待と全然違うわ。肉眼で見るとそんなに綺麗ってものでもないんだね」と思っていた。

 

それが少しずつはっきりと見えるようになり、規模も大きくなり、カーテンが揺れるような動きもはっきりと見られるようになってきて、「おお~っ、オーロラっぽいビックリマーク驚」 それがしばらく続く。同じ一箇所の場所じゃなくて、空のあちこちに発生するのも初めて知った。「お、あっちイイ感じだよ」 動きも、非常にスローだったり、いきなり早く変化したり、いろいろ。

【後日談: この日はオーロラが大きく南下していたようで、アメリカの北部でも観測できたほど。通常は北で見られることの多いオーロラが南の空で見られていたのが珍しかったのかも。】

 

そして、動きはさらに一気に広がり、見上げるとドーム状に降ってくるようなオーロラに。みんなの口から笑いが漏れる。あまりにすごいと、みんな笑い出すらしい。

 

肉眼で見えない光の色をカメラは捉えるが、オーロラの動きや細かな揺れ、輝く様子はカメラには写らない。しかも、天空に広がるオーロラは魚眼レンズでも捉えられない大きさになったりする。写真は写真で素敵だが、実物は、確実に写真以上のすばらしさだった。言葉では表現ができない。

 

カーテンが揺れるような動きをするときもあれば、ワルツを踊るような動きをするときもあり、また空を移動する龍のような動きになったり、「オーロラは毎回違うんだよ」というショーンの言う意味がよくわかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11時過ぎに起きたこのオーロラ現象、こういうのは繰り返すらしいので、その後戻ってくるのを待つことになった。ぴったりと見えなくなったオーロラ。ショーンの望遠鏡で月や星を見ながら、いろんな話をして時間を過ごす。大きな動きの合間にもちょろちょろオーロラが見えることが多いらしいのだが、この日はすっかり息をひそめて何も見えなかった。気温は8~12℃くらいだったんじゃないかな。ダウンを着ていれば寒くはないのだが、それでもじっと椅子に座っていると冷えてくる。風があるので、顔が冷たい。暖かめの格好をしてきてよかった。ショーンが用意してくれた保温瓶に入った温かいココアも助かった。熱い飲み物持参は非常におすすめ。

 

そして、3時間後、うっすらとまた見え始めた。「おっ、やっと戻ってきたぞ。」 車に入って仮眠していたメンバーも出てくる。

 

今度はさっきとはまったく異なった表情を見せてくれた。さっきのが非常に動的なオーロラだったのに対し、今度は非常に静的なオーロラ。しかし美しい。清楚なオーロラといったところだろうか。無言で見とれてしまう。

 

そのオーロラが消えていったのが3時ごろ。そろそろ帰り支度を始める。町へ戻る途中、また空に光が現れたので、たまたまあった脇道に入って空を見上げる。ハイウェイの途中では路肩に寄せてはいけない規則があるらしい。だから、脇道がなければ、走り続けるしかないのだが、このタイミングではたまたまドライブウェイがあったのがラッキー。最初のほどドラマチックではなかったものの、十分に迫力のあるオーロラだった。

 

思う存分にオーロラが見られたこの日、これがいかにラッキーだったのかは、この後の日々を体験して知ることとなるウィンク 「いいですねー。こんなのが初日に比較的簡単に見られて。」と話してくれたのは、同行していた日本の方。その前の日々はかなり苦労したようだ。

 

早くも目的達成できたことに感謝して、午前4時、就寝ぐぅぐぅ  ありがとう!!!!!!