火葬場へ向かう日、12月にしてはとても暖かく晴天でした。

息子は両親に預け、主人と二人で火葬場へ行くことにしました。

8時45分に来てくださいとのこと。

私たちは横浜市にある、北部斎場を選びました。

ちなみに横浜市内死胎児火葬代金は2400円でした。


北部斎場はとても立派な作りでした。

あまりに大きくて迷っていると、職員の方が声をかけてくださいました。

「お気の毒でしたね、この仕事をしていると小さなお子様を亡くされた
方がたくさんいらしていますよ」と伺いました。

自分が知らないだけで、辛い経験をされている方が沢山いらっしゃることがわかりました。



そして赤ちゃんの骨をいれる骨壷が、斎場の中で販売されていました。

お値段は525円。とても小さな骨壷でした。

受付で料金を払い、名前が呼ばれるのを待ちました。

もうお別れはすませてくださいという張り紙がありました。

名前が呼ばれて、お別れの時間はほとんどなく、赤ちゃんをおいて、前日織った折り紙、お菓子、タオル、ぬいぐるみ、沢山のお花を一緒にいれてあげました。

涙がいっぱいあふれてきました。

焼いている時間はおよそ30分。

名前が呼ばれると、少ないですが、骨がしっかり残っていました。

それを大事に職員の方が骨壷にいれてくださいました。

私があまりにすすり泣くと、職員の方は男性でしたが、一緒に泣いてくださり、手元がくるって、骨壷のふたを落とされていました。

ふたをセロハンテープでしっかり固定して、白の袋の中にいれて返してくださいました。

斎場から出て、空を見上げると、空は真っ青でした。

「お母さん、元気だしてね。短い間だったけどお母さんと一緒にいられて幸せだったよ。僕は天国でみんなを見守っているからね」と言われている気がしました。

家に帰ってくると何もわかっていない息子は笑顔で私たちを迎えてくれました。

さみしい気持ちもありましたが、不思議とすっきりした気分でもありました。

赤ちゃんも同じ気持ちなのかなと思いました。

体は2日前に手術したとは思えないくらい元気でした。

あと気がかりなのは、赤ちゃんの供養の事でした。

私は色々調べて、鎌倉の長谷寺に行くことにしました。