今回は神の雫 第8の使徒をめぐる対決で登場したビルカール・サルモンとジャック・セロスにユリス・コランのロゼが割って入る三つ巴のシャンパン対決。

●ビルカール・サルモン キュヴェ・エリザベス・サルモン・ブリュット・ロゼ 2008  94+点

 

神の雫で遠峰が持ってきた第8の使徒候補が2000年ヴィンテージ。

正統派のロゼできれいで優雅な造り。赤や白の花、いろんな柑橘と少しリンゴ、赤果実系の華やかな香り。

一番初めはやや酸が強くバランスに欠けていましたが2杯目以降は旨味とコクが一気に加わり高バランス。

ロゼはバランスが非常に難しく、個人的に苦手な苦みや渋みも出やすかったりしますが、どれも適切で酸とミネラルとのバランスも申し分なし。

余韻も長く、スイカとアワビの料理、マグロの料理 等々と合わせましたがどれも素敵なマリアージュでした。

正統派のロゼに求められるものは全て満たしている素晴らしいロゼだと思います。

 

 

 
●ユリス・コラン レ・マイヨン ロゼ・ド・セニエ (デゴルジュ 2015年) 94点
 
ロゼシャンパンの中でもユリス・コランはちょいと他のロゼと毛色が違います。
旨味は今回の3本の中でも一番強く、きれいな酸とミネラルと旨味のバランスが絶妙。
香りは赤果実の甘やかで優しい香りにストラスとハーブ。
後半は少し苦みも出てきますが他の要素も強くなるのでバランスは崩れず、優しさを残して消える余韻。
それなりに沢山ユリス・コランのロゼを飲んでますが、この旨味と優しい余韻はどのヴィンテージにも共通している気がします。
 
●ジャック・セロス エクスキューズ (デゴルジュ 2017) 94点
 
セロスはやっぱりセロス。シュブスタンス程の偉大さと複雑性はありませんが、エレガントさと優しさではこちら。
まだフレッシュ感のある柑橘とリンゴの香りに蜜や香ばしさなど少し熟成したニュアンスのある香り。
セック表記ですが、美しい酸があるため全然邪魔しない優しい甘みと十分な旨味。
それなりに出会うことが多いセロスのエクスキューズですが毎回「優美」なシャンパンです。
 
この3本の評価は甲乙つけがたいですが、将来性・ポテンシャルを考えるとビルカール・サルモンかなと。
まぁどれが第8の使徒でも全く問題ありません!