サンフランシスコ3日目。

スタンフォード大学へ。フーヴァー研究所でジェームズ・マティス元長官と面会しました。第一期トランプ政権で国防長官を務めました。日本に初めて来られたのは1972年ですので、日米関係構築に長年関わって来られた方です。トランプ政権の戦略分析と日本の戦略について貴重な意見交換ができました。



シリコンバレー最後の訪問はXona Space Systemsです。地球低軌道に多数の小型衛星コンステレーションPULSAR(パルサー)を配置し、従来のGPSの100倍以上の強度と2センチメートルの精度で位置・時刻情報を提供する、米国の次世代衛星航法スタートアップとなります。地形や何かの干渉などによってGPS信号が遮られるジャミングに強くLバンド帯を活用することから日本企業との連携も進んでいます。防衛、自動運転、農業、ロボットなどの高度な自動化技術向けにサービス展開を目指し、アメリカ政府との契約も600億ドルに上っています。防衛面でのニーズが高いと感じます。ジャミングがなくなるわけではありませんが、干渉しようとする意図がある側の出力サイズを大きくしないといけないので、どこから出ているか判明しやすく対応を取りやすいというメリットがあるという説明もありました。

サンフランシスコからワシントンDCへ移動します。


サンフランシスコに来ています。

Rapidus Design Solutionsを訪問しました。ラピダスがアメリカでの顧客開発・半導体設計支援を目的としてシリコンバレー地域のサンタクララに設立した企業です。米国の潜在顧客にとっての魅力とは、やはり日本の「ものづくり」技術の高さです。

半導体ではTSMCやサムソン、インテルも選択肢として挙げられていますが、地政学的なリスク、中長期的な関係性構築の難しさ、顧客のニーズを聞く文化の弱さなどがそれぞれに課題として指摘されているからこそ、ラピダスへの期待が高まっています。

半導体は設計と製造の両面が必要ですが、ラピダスはアドバンスト・パッケージの技術力があり、2027年に2nmプロセスで量産を目指しています。大きなプロジェクトを受注することがラピダスの勝ち筋に繋がっていきます。ラピダスとIBMやテンストレントとの協働はこれまでも進められてきましたが、GAFAM の独特の要件を満たすことがラピダスの成長になると考えられます。顧客が求めるスピードと多様なニーズに応えることができれば、TSMCが6割のシェアを持っていくとしてもラピダスが3割をカバーする将来像は描けるはずです。

2箇所目の訪問先、Applied Materialsはアメリカを代表する半導体デバイス(半導体チップ)で世界ナンバーワンの装置メーカーです。毎日の生活のあらゆる面で使われる電子機器の頭脳の部分を研究し、24,000の特許を取得しています。AIやデータセンターを活用する時代になり、共同イノベーションパートナーシップ体制が重要になるという話でした。議論の詳細は公開できないのですが、知財(IP)を守るべくアクセスできるのは誰か、どの部分に限るのか、なども注意しているという話が印象的でした。

ゲイリー・ディッカーソンCEOからは「日本の強みはエンジニア人材の優秀さである」というコメントをいただきました。

3社目はArm社。従来のCPUではサポートするように設計されていなかった、新しいタイプのAIワークロード向けの構築が可能で、IoT、スマホ、PC、自動車、ロボティックス、クラウドの技術等を支えています。電力消費についての意見交換では、発電能力を迅速に効率的に行うこと、統合型システム、ネットワークなどを1ワットごとに最適化すること、アルゴリズムの効率化を図ることなど、複合的に行う必要があるという議論がありました。

また、フィジカルAIの一例として、ヒューマノイドロボットが紹介されました。工場で人と協働して製造する、建物建築をする、高齢者の暮らしを支えるなどユースケースが想定されています。ちなみにヒューマノイドロボットの映画の名作といえば『アンドリューNDR114』だと私は思っており、SFヒューマン・ドラマとして是非ご覧いただきたいと思います。一方で、安全性やデータプライバシーについても議論をしました。自動運転の方が人間が運転するより安全性が高いと考えられ、保険料が安くなるケースも出てきているので、ヒューマノイドロボットにもこの高い安全技術が使われている、とのことでした。攻撃的なヒューマノイドロボットが家庭に導入されないとしても、データプライバシーは懸念点として残ります。この点、個人情報を削除して学ばせるアルゴリズムを活用するという説明がありました。既にノルウェーの1Xが家庭用人型ロボットを300万円で販売開始(月額500ドルのサービスもあり)しました。1万台先行販売したところ、1000台は日本人が購入したと言われています。このロボットのボディスーツには関節の稼働をスムーズにする日本の島精機製作所(SHIMA SEIKI)のファブリックが使われています。

4社目はCadence Design Systemsです。30年以上にわたり蓄積してきた演算ソフトウェアの専門知識をベースに、ソフトウェアもハードウェアも提供し、メカニカル・アナリシスをしています。スーパーコンピューターからAIまで日本の重工業、自動車、宇宙産業等大手企業が顧客リストに並んでいます。飛行機のシミュレーションをするのにもスーパーコンピューターとAIが活用されます。たとえばデジタルツインで飛行シミュレーションを行うことも可能になっていますので、たとえば脳の部分と羽の部分の技術同士のAIの対話が行われれば実際の実験をする必要はなくなっていきます。フィジカルAIの次は医療や生命科学分野でのAI活用になるのではないかという示唆もありました。

5社目はTenstorrentで世界最先端のCPU、データセンター向けAI半導体市場でNVIDIAの牙城に挑む企業として業界から注目されている企業です。ラピダスとも協働しています。NVIDIAではトークンを作るのにコストが上がってきているようで、Tenstorrentでは高い性能のトークンをコストを下げて実現しているのも特長です。Tenstorrent Galaxy Blackholeについてもご紹介頂きましたが、AI動画生成のスピードが格段に上がっていきます。また日本にはチップレット技術を使って自動運転向け車載高性能半導体(SoC)を共同開発する研究組織としてアスラプロジェクト(ASRA)があり、自動車・部品・半導体大手が参画しています。日本企業や大学からもエンジニアがTenstorrentに所属してトレーニングするプログラムもあり、人材育成も重視していきたいと考えています。

最後の懇談はGeodesicのみなさんと。元駐日米国大使を務めたジョン・ルース氏が共同創業者であるベンチャーキャピタルです。シリコンバレーの有望なスタートアップと日本の大手企業を結びつける役割を果たしています。シリコンバレーに駐在している日本企業の関係者が、シリコンバレーの若いスタートアップとの人間関係を築き、日本の本社にイノベーティブな発想をもたらしていくことを期待したいと思います。


米国笹川平和財団のデレゲーションでサンフランシスコへ。シリコンバレーについてのブリーフィングから初日はスタートです。シリコンバレーは「優秀な人材が世界中から集まる知の集積地」と呼ばれています。半導体やAI企業が集まり、平均年収は18.9万ドル(2853万円)で全米平均の2 倍にものぼります。世帯年収が10.1万ドル(1525万円)で超低所得者となります。一方でワンルームを借りるのは40万円程度かかりますし生活費が高いのも事実。スタンフォード大学のコンピューターサイエンスを卒業していても就職先が決まらなかったり、GAFAMに決まってもAIに代替されるスキルしかなければ解雇されたり、と厳しい競争下の下でイノベーションが生み出されているのも、シリコンバレーならではと言えます。

AIや半導体や軍事テクノロジーや自動運転などシリコンバレーの現在地と日本の勝ち筋を探っていきます。






エジプト・カイロ、韓国・ソウルのお供は『ナッジ 実践的行動経済学完全版』でした。よく知られた名著ですが「給付付き税額控除」の議論を進める時、申請主義ではなくプッシュ型であることの重要性を痛感します。行政サービスの設計を利用者視点で推進することにこれからもこだわっていきたいと思います。





地元のミニ集会でも憲法についてお話しています。みなさんとの意見交換も重ねていきたいと考えています。

【憲法記念日にあたって 党声明】

 本日、日本国憲法は施行から79年を迎えました。戦後わが国は、平和主義国家として歩みを進め、自由で民主的な社会を確立しました。今日の平和と繁栄はまさに、憲法の基本原理である「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義」を礎としながら、先人たちの不断の努力によって築き上げられたものです。一方この間、経済や科学技術の発展に伴って、取り巻く環境や国民意識は大きく変化しました。さらに、安全保障環境は戦後最も厳しく複雑なものとなり、加速する人口減少、切迫する大規模自然災害といった新たな課題にも直面するなど、我々の生きる社会は、これまでとは全く異なる局面にあります。憲法は、あるべき国の姿を示す国家の基本法であり、国民一人ひとりに密接に関わるものです。今こそ、主権者たる国民自らの手で、時代にふさわしい形へと改めていかなければなりません。わが党は結党以来、現行憲法の自主的改正を党是として掲げ、憲法論議を続けてきました。その上で、「自衛隊の明記、緊急事態対応、合区解消・地方公共団体、教育充実」の4項目からなる憲法改正の条文イメージを示し、研修会や対話集会などあらゆる機会を通じて国民の皆様に説明を重ね、理解を深めていただけるよう積極的に取り組んでいます。また国会において、衆参両院の憲法審査会の場で、緊急事態への対応や一票の格差等について議論を深めるとともに、昨年11月には与党の実務者による「憲法改正条文起草協議会」を設置し、合意形成に向けて実務的な協議も進めています。国の根幹をなす憲法について、国民的議論を喚起していくことは、政治の責務です。自由民主党は、「国会での具体的な憲法論議」と「国民の理解の深化」を車の両輪としながら、議論のための議論ではなく、前進するための議論を行い、改正の早期実現に全力で取り組んでまいります。 

 令和8年5月3日自由民主党