TICAD9フォローアップ会議がカイロで始まりました。アフリカ各国とアラブ各国から国会議員と国連機関、国際機関が集って人口と開発について議論する会議です。今回の使用言語は英語とアラビア語になります。オープニングセッションに登壇しました。

エジプトを代表するカサビィ議員は26年目の国会議員で、これまで何度も大臣のオファーを受けながらも議員一筋で人口問題や女性やこどもの権利、アラブ地域の平和に貢献されてきた方です。

ドクター・レイラはUNFPAのアラブ地域代表でアメリカで育ったグローバル人材ですが、両親共にパレスチナ人です。「私は安全だ」と言えることの難しさをスピーチで触れられました。多国間の枠組みをいかに有効なものにしていくか、難しい時代に入ってきています。

岩井大使からはTICADプロセスについてご紹介いただき、TICAD9を通じて民間セクターやスタートアップの参加がアフリカで活発になるだろうという見通しを説明されました。エジプトと日本の間ではUHCや大学教育プログラムなどで連携が進められており、女性や若者への投資の事例と言えます。

私からはTICAD9のフォローアップを議員が行う意義をお話ししました。国際会議は宣言をまとめて終わりではありません。実際の行動に移すプロセスで国会議員の役割が求められます。法律や制度の確立、予算の獲得、見直しや透明性の確保も含めて議員が関わることで宣言は意味を持つようになります。妊産婦死亡率は下がり、コミュニティは強化され、女性の教育や職業教育が推進されてきました。しかし、都市部と地方部の格差、気候変動の影響、人口増と農林漁業、食糧との関係など、課題は解消されているわけではありません。アフリカの課題解決には、イノベーションやAIを活用する時代に入り、日本がパートナーとしての存在感を示す分野とも言えます。エジプト現地メディアからのインタビューも受けましたが、テクノロジーについての質問もあり、関心の高さを感じています。

国際会議を時間通りに回すのは簡単なことではありません。しかし、コーヒーブレイクの間のネットワークも重要です。中東情勢についても話題になりました。エジプトでは既にスーダンからの難民を受け入れていますが、更にガザからの医療難民が入国することになった場合、医療システムを強化しなければならなくなります。隣国としての寛容さを感じながらも、抜本的な平和へのプロセスを進めることも重要な議員外交であると実感するカイロでの会議です。


GEM(ジェム、大エジプト博物館)でJICAと日本の専門家からのご説明を聞かせて頂きました。日本のODAがどのように有効活用されているかを知るためです。



三代ピラミッドが位置するギザ地区に世界最大規模の博物館として建設されたのが大エジプト博物館です。総事業費約1400億円のうち約半分の842 億円を日本は円借款で供与しています。円借款ですので2006年に第1期として348億4,000万円、2016年に第2期として494億1,000万円、それぞれ年利1.5%と1.4%、償還期間は30年と25年で、エジプトから日本に戻ってきます。

海老澤JICAエジプト事務所長のお話によると、開館式典でエジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領が各国首脳らの前で「この壮大な文明事業に大きく貢献した友好国の日本の多大な支援に厚く感謝する」と「日本だけ」名前を出して謝意を示されたのだそうです。




大エジプト博物館の展示には日本語の解説もついていますし、日本からの影響もあり視覚障害者も楽しめる工夫が施されています。



日本からの技術的な支援は長年にわたって続けられ、日本人150人が2000人をトレーニングしてきました。船の復元のお話もうかがいましたが、他の国が撤退する中で日本だけ残ってサポートしています。古代エジプトの謎を解き明かす日本人と日本の技術の存在を私は誇りに思っています。





王様の使っていた、ふんどし、サンダルなども発掘されています。







「ミトン(手袋)」と解釈されていたものを見た日本人が「これは手袋ではなく、靴下ではないか?」と発見したのだそうです。草履型のサンダルがあるならば、足袋型の靴下があってもおかしくないはずだ、と解釈されるにいたり、今では「靴下」として掲示されています。

このように古代エジプトのミステリーは多くの日本人研究者によって解き明かされてきています。

ただしミイラの研究センターでは、誰もいないのに、人影センサーが反応することがあるのだとか。まだ解き明かされていないミステリーが残っているのかもしれません。



カイロは人口開発の会議の中では重要な都市とされています。1994年に人口問題に関する会議が開かれたのがカイロで、各国の合意に基づいてカイロ行動計画が採択されたからです。妊産婦死亡率を減らすこと、児童婚をゼロにすること、ジェンダーの基づく暴力をなくすことなど、まだまだ私たちにはやらなければならないことがあります。カイロ行動計画が採択されてから33年目に入ります。人口と開発に関するアラブ議員フォーラムのドクター・スマディ事務局長とドクター・池上清子APDA副理事長・常務理事と、ランチミーティングからスタートです。






TICAD9のフォローアップ会議のため、これからエジプト・カイロに向かいます。昨年夏にTICAD9が横浜で開催されました。国際会議は「開催して終わり」ではなく、3年後のTICAD10に向けてフォローアップをし、TICADプロセスを継続していく必要があります。

今回は、JPFP(国際人口問題議員懇談会)副会長として開会式で挨拶をします。エジプト、チュニジア、タンザニア、モロッコ、ウガンダ、アルジェリア、モーリタニアなどからも国会議員が集まります。

アフリカの開発、投資には日本も深く関わってきました。日本のプレゼンスをしっかり示してきます。