SLAP損傷(上方関節唇損傷) | 西宮甲子園 KAN−MEDI.整骨院

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トレーナーの経験を生かし野球肘・野球肩・スポーツ障害・肩痛・腰痛・交通事故等の治療・リハビリもやっております。

こんにちは!西宮甲子園KAN-MEDI.整骨院の赤石澤です。

 

今日は投球の際によく損傷するSLAP損傷について紹介していきたいと思います。

 

SLAP損傷(上方関節唇損傷)は肩関節におけるスポーツ障害の一つで、関節唇という軟骨組織が上腕二頭筋の作用によって剥離・断裂してしまった状態です。主に野球選手に多くみられますが、転倒や交通事故などで肩を強打した際にも発生することがあります。

まずSLAP(スラップ)とは「Superior Labrum Anterior Posterior」の頭文字を取った言葉で、意味としては「関節唇の上方が前から後ろにかけて」という意味になります。つまりSLAP損傷は上方関節唇損傷のことを指します。

肩関節は正式には肩甲上腕関節と言い、上腕骨の上腕骨頭と肩甲骨の関節窩という部分で構成されています。球関節という種類の関節に分類され、身体にある関節の中で最も広い可動域を持っています。私たちが肩をグルグルと大きく回したりすることが出来るのはこのおかげです。しかし可動域が広い反面、関節自体の適合性はあまり良くはなく、上腕骨頭に対して受け皿である関節窩が小さく浅い作りになっている為(上腕骨頭の1/4程しか覆えていない)、関節の安定性は周囲の筋肉・靭帯・関節包などの軟部組織に依存しています。事実、肩関節は代表的な脱臼の好発部位ともなっています。

この不安定な肩関節を安定させるために存在するのが関節唇です。関節唇は関節窩の縁に付着しているリング状の軟骨であり、上腕骨頭と接地面積をより大きくすることで、関節の安定性・適合性を高めています。また骨同士がぶつかる衝撃・摩擦を和らげたり、関節の動きをスムーズにする働きも持っています。関節唇の上部には上腕二頭筋長頭腱が付着しています。

 

発生してしまう原因として

・オーバーユース

野球の投球動作やバレーボール・テニスなどのサーブ時において、関節唇に付着する上腕二頭筋に対して強い収縮力が働きます。すると上腕二頭筋が収縮すると付着している関節唇に対しては伸張ストレスが加わります。この伸張ストレスが繰り返し加わることによって、徐々に関節唇が損傷もしくは剥離してしまうのです。また腕や肩を捻る動作も上腕二頭筋に対してストレスが加わります。

好発するスポーツとしては野球をはじめ、肩よりも腕を高く上げる動作が伴う「オーバーヘッドスポーツ」と呼ばれるスポーツにおいて多く発生します。

  • 野球
  • テニス
  • バレーボール
  • ハンドボール
  • 水泳
  • 陸上(投てき種目)

・ 急な外力によるもの

SLAP損傷はスポーツにおけるオーバーユース以外にも、急激なが外力が加わることによっても発生します。1つ目は「転んで手を着いた際」です。転んだ際に肘が伸びた状態で手を着いてしまうと、衝撃がダイレクトに肩関節に伝わってしまいます。そうすると関節窩に対して圧迫力が働き、関節唇が傷ついてしまうのです。交通事故や冬場のスキー・スノーボードなどが代表的な例として挙げられますが、普通に歩いていて転倒した際でも十分起こりえるので注意が必要です。

2つ目は「腕を強く引っ張られた際」です。腕を急に引っ張られることによって直接的に上腕二頭筋が牽引され、腱が付着する関節唇ごと剥がれてしまいます。腕が引っ張られる以外でも、重い物を運んでいる際に滑って落としてしまったりしても同様の事が起こる可能性があります。

 

いかがでしょうか

関節唇損傷は症状が悪化してしまうと手術をしてしまう損傷です。

ほんの少しの方の痛みでもそのままにしていかずぜひ当院にご相談してください。

根本的な問題点からひとつずつ改善していきます!