AKBは不況日本の救世主!? あれもこれもバカ売れ
人気アイドルグループ「AKB48」で消費不況をぶっ飛ばせ! コンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンや、菓子メーカー国内最大手のロッテが相次いでAKBとタイアップした新商品を投入。彼女たちの絶大な人気を背景に、飛ぶように売れている。AKBはニッポン企業の救世主でもあるのだ。
セブン-イレブンは7月に入り、AKBのメンバーがプロデュースした「手巻おにぎり 焼肉牛カルビ」(126円)、「いちご&練乳ホイップメロンパン」(138円)など全6種類の商品を、3週間に分けて順次投入。
あわせて、メンバーがデザインした熊のフィギュアなどが抽選で当たるフェアも19日まで開催している。
「AKBさんは幅広い層に人気があり、当社のお客さまも若い方からご高齢の方まで幅広い。お客さまのさまざまなニーズに応えたいという当社のテーマとぴったり合っている」とは同社広報センター。
気になる売れ行きについては「おかげさまで、ものすごく売れている」という。
一方、ロッテも3種類のAKBガム「マイキューブ」(698円前後)を今月9日に発売。AKB48はA、K、Bの3チームからなるため、ガムも3種類の味とパッケージを用意した。それぞれの容器には各チームのメンバーの顔写真がレイアウトされている。
販売はセブン-イレブン、ヨークベニマル、イトーヨーカドーのみで、数量も限定。3缶で48人がそろう仕組みで、インターネット上では「早く買わないと売り切れそうだ」などと盛り上がっている。
「若い世代に商品をアピールするため、絶大な人気のAKBさんとコラボレーションさせてもらった」(ロッテ広報室)という。
不況対策として引っ張りだこのAKB。紳士服チェーンのAOKIは今年2月、AKBお勧めの「48種類のコーディネート」を展開。三菱化学メディアも商品のキャンペーンをはった。
なぜ、AKBはこうも人気を博するのか。第一生命経済研究所の永濱利廣・主任エコノミストはこう指摘する。
「AKBのメンバーは手の届かない雲の上のタレントというより、身近な印象を抱かせる。先日(シングルを歌うメンバーをファンが選ぶ)AKB総選挙を行ったが、投票した側は『自分たちが彼女たちを支えている』という気持ちになる。自分が投票したメンバーが選ばれたら、ますます応援したくなる。そういった親近感が人気の理由でしょう」
企業とのタイアップについても、「長引く消費低迷で、企業は消費喚起の起爆剤を探している。AKBとタッグを組み、きっかけをつかみたいと考えるのは当然」(永濱氏)という。