1月16日。水曜日。
12日の荒木タダチームの観劇に続き、11人いる!の松本タダチームを観に紀伊國屋へ。
平日昼にも関わらず、劇場は超満員。少し驚いていると
「本日は終演後にイベントが…」
と仲原の声が客席に響く。
イベントだったのね。空いてるかと思って来たのだけど、申し訳なかったなぁと思いつつ、着席。
役者が代われば作品が変わる。
毎回ダブルキャストで公演を打っているスタジオライフではお馴染みとは言え、これだけキャストが代わるとまた作品の印象もだいぶ違う。
松本のタダ。初演では僕も出演していたのでちゃんと客席から見るのは初めて。若手中心のチームをタダという役を通してしっかりリードしていて、見ていて頼もしく感じる。Jr.7の新人公演のホテルボルティモアで、
「牧島さん、声ってどうやたらもっと出るんですか?」
と仔犬の様に僕の処へ来て、稽古終了後の稽古場で、退館時間を過ぎても(ホントは過ぎちゃいけないんだけど)二人で発声の訓練をしていた頃をふと思い出す。本当に、信じられないくらい成長したもんだなぁ。本当に嬉しくなってしまう。
そして、フロル役の内藤くん。
スタジオライフの役者陣は、身内が言うのもアレだけど、劇団員の結束力が半端ない。ちゃんと溶け込めてるかしら?とほんの少し心配していたのだけど、全く心配ありませんでした(笑)
むしろ、フロルとしてうちの若手たちをガンガンに刺激して、でもやっぱりいい意味でスタジオライフの役者とは違うスタイルで、公演に華を添えてくれています。まだ若いのに…すごいなぁ。
関ちゃんのヌーム、亮吉のドルフタスタ、堀の王様、緒方の石頭、そしてフレッシュの面々と、僕の見たことのない受験生たちが次々と飛び出し、沢山の想いを試験にぶつけていく。
喧嘩したり、仲良くなったり、笑ったり、泣いたり。
およそ現実の日常生活ではなかなか出せない沢山の気持ちが、舞台の上でぶつかり、混ざり合い、溶けていく。
11人いる!って本当に素敵な作品だな、と再度思う。
きっと、舞台に立ってる彼らはそれが当たり前のことになっていて、自分達がすごく貴重な体験をしていることに気付いていないかも知れない。
今回僕は出演できなかったけど、それを客席から感じることができて、本当に良かったと思う。
彼らの想いを全部受け取って、続編に挑まなきゃならない。
じゃなきゃ、彼らに失礼だ。
後発のプレッシャーもほんの少しあるけれど、今回客席から観させてもらった11人いる!の世界に、続編で仲間入りできてしまうなんて、劇団員ならでは堪らない体験だ。
11人いる!を観る前よりもずっと、
稽古開始が待ち遠しくなった。