じゅにろく。 | まきおの隠れ宿

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劇団スタジオライフの牧島進一です。
皆様との交流の場をコソッと増やそうとブログを始めてみました(^_^;)
内容は徒然、不定期更新になると思いますが、
宜しくお願い致します!

先日、久しぶりに劇団で飲みの席があり、同期のシノジンとも久々に飲みました。

僕らJr.6も気が付けば入団から丸九年が経ち、10年目に突入しています。
入団当初8人いた同期は今や二人。寂しいですが、月日の流れを感じます。
僕は仁よりも4つ年下なのですが、今や入団当初の仁よりも5歳も年上になっている訳で、

「お互い歳取ったよなぁ(笑)」

なんて、普通に言えちゃったりする訳です。勿論まだまだ役者としても人としても若僧ではあるんですけどね(^_^;)

入団当初、右も左も解らなかった新人の僕たちは、入団当初はいつも叱られてばかりでした。今思えば当然と思えるようなことばかり。でも、当時の僕らにはそんな劇団員として、役者として当たり前のことすら解ってはいなかったんですよね。

だから、新人だった頃は、いつも同期でかたまっていました。怒られてばかりの相手と接するよりも、同期の方が楽だったし、同じ辛い境遇にあるという仲間意識も強かったのだと思います。

やがてJr.7が入団。そこから僕らは少しずつ変化していきました。
この時点でJr.6は入団当初の半分の4人になっていました。

Jr.6のリーダーの僕は、自動的に新人の教育係になりました。
当時Jr.5のリーダーだった寺岡さんに

「理不尽なくらい厳しいくらいでちょうどいい。新人に好かれる先輩になんてなるな。それができないなら俺がやる」

と言われ、僕は覚悟を決めて鬼教官になりました。当時フレッシュだったJr.7は、きっと僕のことを大嫌いだったと思います。何かにつけてとにかく厳しく厳しくしていました。

その一方で、仁は優しい先輩、面白い先輩として後輩に好かれる存在になりました。正直羨ましくなかったと言えば嘘になります。でも仁は、元々後輩に慕われるタイプの人間でした。僕も仁が後輩と仲良くやってくれていたからこそ、徹底して厳しくできたのです。二人で飴とムチ。計らずもコンビプレイになったのです。

そこから僕らJr.6は、Jr.6だけて固まらなくなりました。先輩になったことで、先輩の気持ちも少しずつ理解できるようになっていき、同期でつるむよりも先輩や後輩と飲んだり話したりすることが多くなっていきました。
先輩の劇団に対する想いや、芝居に対する考え方を吸収して、後輩に伝えて行かなきゃ。そんな風に思ったのです。

やがてJr.7も先輩になり、僕は教育係を引退しました。Jr.8が入ってきた当初、Jr.7は僕に厳しくされたこともあって、彼らに優しく優しく接しました。結果として、新人の不出来をJr.7がフォローするような体制となり、

「後輩ができて、初めて気づきました。厳しくしなきゃ駄目なこともあるんですね」

と、某Jr.7の後輩に言われたことを覚えています。
新人のときに言われたこと、厳しくされたことって、自分が新人の面倒見る側になって初めて解ることが多いんですよね。きっと、劇団に限らずなんでもそうなんだろうなって思います。

っと、話が逸れてますな(^_^;)
若手公演を観た直後だったからかな、自分の新人だった頃を思い出してしまいました。

とは言えやっぱり居心地が一番いいのはダントツで同期ですね。先輩には後輩として、後輩には先輩として対峙しなきゃならないし、無意識でもそうなりますが、同期とだけは完全にニュートラルで向き合える。これは本当に大きいです。仁には勿論、辞めていった同期の人間に、本当に助けられながら、なんとか僕はリーダーやってたようなもので。有島にはさんざん叱られたし、下井とはさんざん遊んだし、川角はリコリスに職場の友達連れて来てくれた上に「良かったよ、ちょっと泣いちゃったよ(笑)」なんて言ってくれたし、今もまだまだ僕は、同期に支えられてやっと立っていられるんだなって本当に思います。

仁との付き合いもとうとう10年目。気が付けばJr.6も二人。お互いに同期と呼べる相手がお互いだけになっていました。

仁も僕も、あまり華やかな役者ではないので、Jr.6はまさに「耐える!(ドルフタスタの最後の一言ですね(笑))」期でした。

でも今は、先輩に甘えつつ、後輩を見守る。僕らはそんなとっても恵まれた位置にいるんじゃないか。という気がするのです。

自分自身もまだまだ発展途上ではありますが、新人たちの成長力を目の当たりにすると、同じ劇団員として本当に嬉しいし、今後がすごく楽しみになります。そして、まだまだ負けられないぞ、と自分自身にも良い励みになっています。

仁と二人。

これからも悩みながら、凹みながら、劇団生活を楽しみたいと思います。