「バッチフラワーレメディとホメオパシーについて」自然療法医 石川眞樹夫 | 世界一幸せな医者石川眞樹夫のブログ『今日も好い日だ』

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『バッチフラワーレメディとホメオパシーについて。』

 

バッチフラワーレメディーは、イギリスの医師であり、ロンドンホメオパシック病院の主席細菌学者でもあった、エドワードバッチ博士が、1936年に完成した野生の植物から作られた花のレメディー(治療薬)です。

 

博士は病理学者として腸内細菌(消化管の機能)と慢性疾患の関連を深く研究し、ホメオパシーの分野でも7つのバッチノゾと呼ばれる腸内細菌から用意されたワクチンを残しています。

 

博士はその人生の後半において、植物から作られたレメディーが、「人間の精神と感情をかき乱すネガティブな状態」に直接作用して、その影響を消し去る事に気づき、『すべての病気に有効で副作用なく作用する、完成された体系』として38種類のレメディーを残しました。これが今日バッチフラワーレメディーとして知られる38種類の治癒物質です。

 

バッチフラワーレメディーは、個人の感情状態によって選ばれ、誰もが自分で自分のために、また家族のために使う事ができる優れた治療法です。

 

肉体に直接作用するものではなく、日本では「健康食品」に分類されていますが、その本来の働きを理解すれば、いかなる疾患に対しても有効であり、どんな治療方法とも併用できることが分ります。

 

このため、バッチフラワーレメディーは子供の病気から癌のターミナルケアに至まで、人生のあらゆる時期と困難に対して常に素晴らしい助けとなります。

 

現在の日本の医学では「対症療法(逆症療法)」と訳されている『アロパシー』が主流として用いられ、症状を打ち消す薬剤の使用が中心となっています。

 

しかし、病気の根本的な原因を見失った現代の医学は、技術的な発達状況とは逆に、医学としては混迷を深め、病のもつ本来の意味を見失って袋小路に陥ってしまっています。

 

このような時代において、『病気の真の意味』を見据えて作られたバッチフラワーレメディーは、現代医療の袋小路を打破し、未来の医療をこの世界にもたらす上で大きな力となり、道標になるものです。

 

ヒポクラテスの時代から『アロパシー』『オステオパシー』『サイコセラピー』『ナチュロパシー』『ホメオパシー』の5つの医療の流れがあり、それぞれが現代でも活用されています。

この分類に従えば、バッチフラワーレメディーは「ナチュロパシー」に分けられます。

 

1)「アロパシー=対症療法」以外の療法は要約すると以下のようなものです。

 

2)『オステオパシー』はいわゆる「整体」に似ていますが、

頭蓋骨や背骨の歪みを修正することで生体エネルギーの流れと肉体のリズムを修復して健康を回復する治療法です。

肉体機能の基礎になるレベルを強化すると推定されます。

 

3)『サイコセラピー』は

「心理療法」と訳されており、心と体に影響を及ぼす精神心理的な要因に対して、言語・絵画・イメージ・造形・グループワークなどを用いて働きかけ、これを取り払って病気を治す試みです。

セラピーの種類により働きかけるレベルも異なりますが、適切なタイミングで用いれば、多くの疾患に対して予防的にも役立ち、回復を促進します。

 

4)『ナチュロパシー』:アロマテラピーやバッチフラワーレメディーなど、

主に感情領域に作用する自然成分によって自然治癒力を高めて回復をはかる治療法です。

私は、日々の食事こそナチュロパシーの基礎であると考えています。このレベルの治療方法は用いる事が容易で、同時に最も予防に役立ちます。

 

5)『ホメオパシー』:「同種療法」とも訳される治療法で、

ある症状と同類の症状を引き起こす物質を数千倍、数万倍、数億倍に希釈して患者さんに与える事で、自然な排泄と回復プロセスを促進する治療法です。ヴァイタルフォースの歪みを補正するとされます。

 

西洋の医学の流れだけを概観しても、このようにさまざまな治療方法がある訳ですが、人間の存在様式、人間の構成要素の基本的パターンは、洋の東西を問わず同様です。

従って『疾患の発生プロセスと病気の意味』を理解できれば、表面的には千差万別に見える治療法も作用原理においては共通した基盤があると予測出来ます。これについての具体的説明を2つ挙げます。

 

20世紀初頭、「人間の構成と機能」をサトルアナトミーと呼ばれるレベルまで解き明かして『疾患と治癒の原理』を説明した、優れた見霊者がルドルフ=シュタイナーでした。

 

彼は疾患発生の原因を『アストラル体が、過剰にエーテル体に食い込んだ状態による』とシンプルに説明しました。

 

一方、バッチ博士は、「汝自身を癒せ」の中で、現代医学の失敗の主な原因を『疾患の原因ではなく結果にばかり目を向けて来た』点にあると指摘し、現代医学の状況を

 

『この状況はまるで、国中でゲリラ的逃走が継続して行われ、敵が丘の上で強力に要塞を固めているのに、人々がその要塞を無視し、襲撃によって壊れた家を直したり死者を葬ったりすることに満足しているようなものです。』

 

と説明しました。その上で、疾患の真の原因に関しては、

『病気の根源にあるものは、物質ではない…中略 …病気として私たちが捉えているのは、身体の中に生じた変化の最終的な現れであり、深い部分で作用していた力の結果です。… 病気は、本質的には魂と意志が争った結果です』

と述べています。

 

ルドルフ=シュタイナーとバッチ博士が述べた、これら2つの原因説明は、異なる文脈の中で、まったく異なった言葉で述べられていますが、その指し示す内容は事実に照らして考察すれば全く同じ事であると理解できます。

 

シュタイナーが「アストラル体が、エーテル体に深く食い込んでしまった状態」と呼び、バッチ博士が「魂と意志が争った」状態と表現した状況を、食養生とフラワーレメディーは、『穏やかに』、『自然なかたちで』、『より原因的レベルで』解決する手助けをしてくれます。

 

症状の変化の迅速さという点だけを見れば、西洋薬による逆症療法や中医学的調整治療がもっとも分りやすく、ホメオパシーも、フラワーレメディーや食養生よりも、明らかに迅速な効果を示すでしょう。

けれども『予防医学的に誰もが実行できる、安全なセルフヘルプ』としては、フラワーレメディーと食養生に勝るものは無いでしょう。

 

バッチフラワーレメディーとホメオパシーは、ともに自然物をレメディーの原材料として用いており、またそのレメディーは物質としての分析では、何の成分も含んでいない「水」のようなものである点が共通しています。そしてこれら2つの治療法は、どちらも疾患の原因となる、人間の感情と精神のレベルに対して働きかける治療法でもあります。

 

一方、両者を比較して大きく異なる点は、ホメオパシーが体の症状も目安にしてレメディーを選択するのに対し、バッチフラワーレメディーでは、感情状態だけを目安にして、身体症状をレメディー選択の目安にしない点です。

 

この違いが、バッチフラワーレメディーをして『セルフヘルプのシステム』たることを可能にしています。

 

自分の感情状態なら、自己省察の訓練を少し積めば、血液検査や血圧測定をしなくても誰でも自覚することが可能だからです。

具体的に考えてみましょう。たとえば『発熱症状』を生じる疾患、というだけでは数百の疾患が可能性のある原因リストにあがります。

 

その一方、『症状』を生じる原因に関して言えば、たとえば『下痢』については「腐敗した食物」が原因で生じる下痢もあれば、「極度の精神的ストレス」が原因で生じる下痢もあり、同じ『症状』が生じていても、その原因が全く異なることはしばしば見受けられます。

 

このような事情が「感情状態」と「精神状態」だけでなく、『身体症状』をも配慮してレメディーを選択するホメオパシーに、深さと難しさを加えています。

 

私は医者としての臨床経験から『治癒と回復の原則』を『疾患即治癒』である排泄のプロセスとして、また『疾患形成のプロセス』を『非自己との誤った同一化=自己矛盾の形成』として理解しています。

 

バッチフラワーレメディーは『精神と感情の状態』に焦点をあわせて選択され、そのレベルにおける「自己像の矛盾」である「非自己(ネガティブな感情状態)との同一化」を解消し、体の病気が発生する前にその原因を解消する働きを示します。また、すでに生じた疾患についてはこの作用により、治癒回復を穏やかに促します。

 

これに対して、ホメオパシーでは、レメディーの『適切かつ最善の選択』がなされない場合、身体症状にまで具象化したエネルギーのすべてを存在の微細レベルに戻すことや中和することができないために、かえって複雑な症状を引き起こしてしまう可能性が出現します。

 

『安全なセルフヘルプシステムとしてのバッチフラワーレメディー』を適切に理解した時に、ホメオパシーの副作用を減らして、これをセルフヘルプシステムに近づけるための示唆を得ることも出来ます。

 

具体的には以下のような事柄が考えられるでしょう。

 

1)「身体症状」をレメディー選択の指標にする場合も「感情状態」を指標にする場合も、必ず『患者さん自身が自己の問題として自覚した部分だけ』を指標にするように心がけ、患者さん自身の回復のペースを尊重する。(自覚によるタマネギの皮むき)

 

2)身体の症状(痛み、発赤、発熱など)に指標を定めるなら、あくまで身体症状を中心的な指標にする。

もしも感情状態、精神状態を指標にするなら、やはりこのレベルを中心的な指標にし、身体症状と感情状態の両方を無自覚に同じレベルの指標にしない。(対象レベルの意識化により、自己認識がより明瞭になり、 回復反応の引き金を自分でひくことが可能になる。)

 

3)バッチフラワーレメディーのように、穏やかな回復をはかろうとする場合には、ホメオパシーのレメディー選択においても原則的に『自覚された感情状態や性格』だけをレメディー選択の指標として用いる。

(これにより身体症状はそのままとされ、排泄反応を生じている体の知恵が阻害されない。また、回復のスピードも患者さんの許容範囲にとどまる。)

 

いかなる疾患も、これを「排泄浄化のプロセス」として理解するなら、症候を無理に変化させたり、表面の問題を解決しない状態のまま、深いレベルの問題を引きずり出したりしてはいけないと推察出来ます。

 

自然で確実な回復のプロセスは常に『症候の自覚』からはじまり、『感情的レベルと肉体的レベルの回復が、自覚的な変化に従う』形で生じます。

 

バッチフラワーレメディーが直接感情に働きかける場合でも、このレメディーを自分のために用いるという意識的な選択が第一にあるのです。そして、感情レベルでのエネルギーの混乱が消失するに従い、その混乱の物質的な結実であった身体疾患も回復します。

 

この「自覚」と「回復の順序」はとても大切です。

 

ホメオパシーにおいても、このプロセスを維持する方向でレメディーが選択されるべきであると私は考えます。つまり『セルフチョイスとセルフプロセスの尊重』です。

 

バッチフラワーレメディーは、感情状態だけを指標にして選ばれ、用いられます。

一般の医療機関を受診する人に対しては、身体症状に対してほとんど注意を向けないバッチフラワーレメディーの方法は理解しがたく、取りかかりにくいものかもしれません。

 

これに対してホメオパシーは、身体症状をも指標としながら、より深いレベルに作用が及ぶという利点があります。

 

そして、身体症状に悩む人は、それを意識していない場合でも、ほとんどが精神感情のレベルに何らかの問題を抱えています。

未来の医療の現場では(ホメオパシーについてのより深い理解と、医師に対してのホメオパシーの教育システムが適切に整えられれば)、ホメオパシーとバッチフラワーレメディーが両方の長所を生かしながら助け合ってゆくシステムが構築可能になるでしょう。

 

人間が病を得る最初の一歩は、自分らしさの喪失、統一的な自己の喪失、にあります。

 

無意識に自分本来のありかたと矛盾する考えを受け入れる事、自分の肉体に相応しくない食事を摂り続ける事。親や教師に押し付けられた「偽りの義務感」などにより、自分に対して不正直な行動をとり、自分の中に相矛盾する欲求を保つ事。これらすべてが自己の統一性を破壊し、私たちが個人として統一され、ひいては自然と他者と調和協調して生きる、

その可能性を失わせます。

 

私たちは、大自然の一部として、また人間らしい創造的な存在として生きる事で、はじめて健康になり、喜びにあふれたあり方を経験出来ます。

 

そして人間らしさの本質は、常に自分らしくあり、『自己選択によって目覚めて生きる事』にあります。

 

『自己選択によって目覚めて生きる事』の基本が『何をどのように食べるか』を意識する事によって養われます。天地と調和した存在、「すべての生命によって支えられつつ、 同時にすべての命を活かす存在として生きる」という理想が、正しい食事の心がけから始まります。

 

「目覚めていようとする心」「自分にも、他の生命にも優しくありたいと願う心」をバッチフラワーレメディーは助けてくれます。

 

過去の「間違った想いと食事に由来する症状」をホメオパシーは消し去ってくれます。

 

食事を正しく整え、想いを正し、バッチフラワーレメディーとホメオパシーの助けを借りる時、私たちは「知情意」を御して『本来の自己』に従いゆくことが出来るでしょう。