歴史学者・網野善彦の追悼文を網野善彦の甥であり宗教学者・哲学者である中沢新一が書く。
叔母の恋人として初めて網野さんと出会った著者がそれから50年にも渡る歳月の間に2人で交わした言葉を、思い出を紡いでいく。
私は恥ずかしながら網野善彦も中沢新一も知らず、2人が交わしたという議論の半分も理解できなかったが、これほどすばらしい追悼文はない。網野善彦が亡くなったとき、数多くの追悼文が書かれたというが、これほど愛に満ちた追悼文はきっと他にはない。
『僕の叔父さん 網野善彦』
中沢新一
2004年 集英社

