更年期に多い
眠れない、夜目覚めてしまうという相談。
ホットフラッシュや発汗が影響するもの、
そして、
日中の不安や心配、

イライラが頭を巡るような
精神的なものも影響します。

ちょうど更年期の時期は
職場で責任ある立場を任されたり、
お子さんが受験であったり、
パートナーの過渡期であるなどなど。
周辺の変化も重なるため
さらに心へ影響を及ぼします。
これが重なり日中の生活の質も低下します。


「睡眠薬を処方してください」

と言われますが、レスキューの場合のみ処方します。
睡眠薬の中には依存性のあるものがあるからです。

レスキュー後は、

漢方や、依存性の少ないロゼレムやベルソムラを処方します。

しかし、効果がない…と
さらに強い薬を希望されることが多々です。
そのような場合、
抗うつ剤であるSSRIが適応になるため、
単なる「更年期症候群」では片付けられません。

私はよく漢方を処方します。
漢方学が好きであること、
最近の薬局はあらゆる漢方が販売しており、
患者さんご自身が購入することが可能だからです。

 

更年期ではないですが、
PMSで職場に行けなくなり、
祖母と相談にこられた女性。
漢方ですっかり元気に仕事されています。

受診できないときは薬局で購入をされています。
自分に合った漢方をみつけると楽です。
ただ漢方もさじ加減。
種類も多いので自分で探すのは大変です。
そして、
睡眠障害の種類や体格などに合わせる必要があります。
内服し始める時は、漢方に精通した、

医師・薬剤師への相談をすすめます。
漢方にも副作用は存在しますので。


参考まで…key Wordを示します。


1)酸棗仁湯(比較的体力が低下したひと)
       心身ともに疲労。巡りめく思い出す。疲れているのに眠れない。
       浅い眠り、悪夢。中枢神経抑制作用、抗ストレス作用。
2)加味帰脾湯(虚弱体質で顔色が悪い・くよくよ>いらいら)
   浅い眠り、寝ても疲労感が残り日中ウトウトする。
   心配事や不安感ありくよくよして憂鬱。抗不安・うつ作用。
  (更年期症候群に私はよく処方します。加味逍遙散はイライラ派)
3)柴胡加竜骨牡蛎湯(体力は中程度)
   ストレスなどでイライラして眠れない。悪夢。日中は元気。
   人間関係ストレス、神経性心悸亢進、頭で色々考える。
   自律神経調整。
4)半夏厚朴湯(体力中適度)
   睡眠作用というより、うつ状態、不安や心配性、自信ない。
   最近身近な人やペットが亡くなった時。
   特に喉あたりのつまりを感じた時に効果ある。
   言いたいこといえずに我慢する。ずっと緊張、几帳面。 

 

 

私は「自分自身で自分を癒す方法」を探して欲しいと思ってます。
将来、病院受診が困難になることが生じたとしましょう。
睡眠薬が手にはいらなくなったとき、
まるで覚醒剤がきれたように、
パニックになり精神状態が悪化するでしょう。
自分で編み出した「治療法」は病院要らずです。

漢方の他、不眠症対策。

 

エプソムソルト(硫酸マグネシウム)
バスソルトです。
マグネシウムは皮膚からも吸収できるサプリです。
私は初めてお風呂で寝落ちしました。
筋弛緩作用でリラックス。
いまの寒い時期にも最適。ポカポカします。


睡眠前のハーブティーもリラックします。
カフェインフリーも販売しています。
しかし、患者さんからは、
「水分摂取で夜中にトイレで起きてしまいます」
という意見が多いようです。

 

仲良しの国立精神・神経医療センターの
睡眠専門の先生に中途覚醒について聞いたとき、
寝ようと追い込むから眠れなくなると話されていました。

追い込むなと...
自分は諦めて仕事をする。
そうしたら次第に眠くなるのさと。
確かに、寝なきゃと思うと眠れなくなります。

寝る前の瞑想やヨガ(寝たままヨガ)もいいと思います。

いろいろ提案しましたが、
自分がここちいいのが一番(自分軸!)


ここちよさを探しあてる旅を楽しみましょう。