最近、ますます「UMEKO」の必要性を考える。
  *UMEKO:koko-obgyn.com

心配な相談が多く、

「UMEKOの想い」は手前味噌ではない、

大切なことだとますます感じるこの頃だ。

 

 子供が朝起きてくれない

 夜遅くまでゲームをしている

  ⇨「睡眠薬を処方してください」

 

 生理痛で子どもが学校を休みます

 ピルさえあれば治ります。処方が必要なのです

  ⇨「一刻も早くピル処方してください」

 

「それは大変ですね。処方しましょう」

 

このような医療が存在しているのは事実だ。

目の前のみの解決でいい…

面倒な背景に関わりたくない…

儲け主義…ということなのかもしれない。

 

これらママへの感じ方は人それぞれ。

 

親に対してまず批判の意見が飛びだすのは多々。

しかし、女性も大変なのだ。

ママは子供になんとかしてあげたいのだ。

方法論が少し違っているけど。

親として必死だから病院を頼る。

パパは相談しても子育ては母親に丸投げ。

シングルマザーで頑張るママも多い。

生活も必死なのだ。

子供は言うことを聞いてくれないもの。

ママも疲弊している。

外来では時間のある時は愚痴を聞くようにしている。

相談される母親のほうが心配になることが多々。

 

私のスタイルは、親子で受診されたとしても、

例え、小学生であっても

診察室には患者さんのみに入っていただく。

ママには言えないこともあるから。

そして、病気のトリガーをさぐるためなのだ。

〜ママから入れくれない怒りをいただくが!

もちろん最後は親子にまとめをお話する。

 

月経不順や月経困難症の背景には、

もちろん器質的な病気もかくれているが、

いじめや頑張りすぎで疲れているなど..

「生きにくさ」が多いように感じる

 

次に、食事内容がとても気になる点。

グミを夕食にしているお子さんもいらした。

 

オメガ6系の油、リノール酸、アラキドン酸は

月経痛の原因となるプロスタグランジンを産生する。

精製糖質や飽和脂肪酸の多い食事はADHDのリスクを

高めるという報告がある。(Del-Ponte B et.al. J Affect Disord. 2019)

さらに、砂糖は腸内細菌叢を乱してしまうため、

セロトニン合成不足で抑うつ状態になるだろう。

貧血も抑うつの原因になる。

ストレスの蓄積は海馬や副腎の萎縮にもつながる。

 

症状をなくすために「薬」というのは、

一時的には効果があるので否定はしない。

緩やかな救急医療のようなものだから。

しかし、何故このような症状があるのかという

原因(根本)を改善しないと

薬もやがて効かなくなり病気を繰り返す。

さらに別の疾患をつくりあげてしまうもの。

 

傷口に絆創膏を貼る医療。

絆創膏の下で、

菌が繁殖、膿を作り出しているかもしれない。

絆創膏の刺激で、

皮膚に新たな炎症ができるかもしれない。

 

何故、傷ができたのか?

 

一時的に薬で治しながら考えるべきなのだ。

再発や新たに傷をつくらない方法や考えるチカラ。

身につければ生きやすくなる。

自分軸、自分力。

病気と人生は同じ。

応急手当てだけだと、

繰り返し同じような波(症状)に苦しんでしまう。

 

知ると知らないは大違い。

外来に来られるかたには平等にお話をするが、

なかなか実行に移されないひとが多い。

じっくりお話する時間も限られる。

私なりに。高校へ足を運び、

プレコンセプションケアの話をトライはしているが、

学校のハードルが高い….

千里の道も一歩から。

 

私がこれからしていきたいUMEKOは、

「いま」を引き起こした病気の理由を一緒にさぐり、

自分自身で輝こうと思える気持ちに、

最終的になっていただくこと。

そのためにはどうしたらいいか一緒に考えたい。

そして彼女が輝くすべを知ったなら、

彼女の周囲の悩める女性を、

UMEKOがしたように救ってあげてほしい。

それには、正しい知識とやさしい心を持っててほしい。

 

頑張り屋さん。

誰にも弱音を吐けないような女性。

頑張っているけど迷子になっている女性。

丁寧に生きていきたい女性。

 

お話しするだけでも自分の頭の整理もできるものだ。

 

女性やこどもが生きやすい、

愛あるやさしい未来を夢見ているUMEKO。

 

今回のママたちにあたらめて、

医療を見直させていただいた。感謝。

 

<参考>

月経痛(月経困難症)

何故おこる?

1)  子宮が未成熟(子宮頸管が未熟)

2)  プロスタグランジンの感受性が高い

   プロスタグランジン:子宮を収縮させて血液を押し出す働き

3)  子宮の向き(後屈)

4)  子宮内膜症

   子宮内膜が子宮以外の場所に発生する。

   月経逆流説もあるが原因は不明。

   炎症を繰り返す。女性ホルモンが存在している間は進行する。

   月経痛、腰痛、性交通、排便痛。

   癒着の原因となり卵管周囲の癒着では不妊症の原因となる。

5)  社会的

   治療は鎮痛剤のみであると4)に記載したように進行し、
   不妊症の原因になるため、早期から低用量ピルや黄体ホルモン療法を行う。