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第二回

ゲームのカセットを借りてしばらくした頃だったでしょうか。
確か机の中だったと思うのですが、手紙が入っていたんです。ちょっとはっきり覚えていないのですが、たしかそうだった・・・。
名前のないラブレターでした。でもすぐにわかりました。Fくんからだってことは。だって、他にいないし。私を好きになる人なんて。
それから態度が一変しました。全く話しかけてくれなくなったのです。私もその手紙はFくんからだってことはわかっていので、話しかけづらいし、あっちもそんなバレバレな態度とんなよってくらい、あからさまでした。
それが中学一年生の三学期のことでした。で、借りたカセットも返すに返せなくなり、かなり困りました。それでも春休みの前日になって勇気を持って話しかけ、返しました。あっちも真っ赤な顔をしていましたが、私もかなりすごい顔をしてたのではないかと思います。
ほんとに、おかしい。若い頃って。なんで好き同士なのにあんな避けあってしまったんだろう。もっともっと楽しい過ごし方があっただろうに。
結局、三学期の期間中はほとんど口をきくことはありませんでした。
この頃仲の良かった友達とけんかをし、二度と友達同士には戻れなくなってしまいました。部活も一緒に入っていたんですが、友人がやめてしまい、とってもとっても寂しい期間でした。

そして春休み。部活はちょこちょこあったので学校には行っていたんですが、家にいるときに同じクラスだったYさんという友達から電話がありました。
何かと思ったら下駄箱に手紙が入ってたよ、というのです。それを持ってきた・・・、と。近所の子だったので確か、その後その子から受け取りました。
今思うと、そのまま入れとけよ! って思いますね。たぶん、中身も見られていたと思います。Yさんに。
その手紙はやはりFくんからでした。「前に出した手紙は自分で、あなたのことが好きです。」って感じの内容でした。一枚でした。
返事は今度電話するのでそのときにしてくれ と書いてありました。
わかっていたことなんですが、はっきり自分だと教えてくれたし、すごく嬉しかったです。そして春休みは終わりました。

春休みが終わるとクラス替えがありました。Fくんともおそらく、お別れだろうと思っていました。
案の定、Fくんとは違うクラスになり、ただでさえ友人の少なかった私がほとんど知り合いのいないクラスに入ってしまいました。しかしそんなことはへっちゃらでした。Fくんとの「両思い」がかなっていたので。
私のクラスはFくんとは違う階で、滅多に会うことはなくなってしまいました。電話も全然かかってこなくて、毎日電話がなるたびドキドキしていました。
結局どのくらいたったときだったかなあ・・・電話がかかってきたのは。
水曜日は学校が早く終わるのでそんなときだったとおもいます。電話があったのは。
母が出てしまったのですが、私に代わり、電話線を引っ張って母に聞こえないように話をしました。コードレスホンがなかったんですね~、うちには。
なんて聞かれたっけな・・・なんだかはっきりこういってたように思います。「俺のことすき?」って。もう、恥ずかしくって返事もできない状態でした。あっちにとってはきっとまだ私がFくんをすきかどうかはわかっていなかったので緊張はしていたと思います。私はどう返事をしたらいいのかがわからなくて、どうしようかと思っていました。ずいぶん時間をかけて返事をした覚えがあります。こういったことを覚えています。
「嫌い・・・の反対」
恥ずかしい~!!!!!!!!!今考えても超恥ずかしいです。
それから一応彼氏と彼女になったのです。
そのころ、同じ部活のMちゃんと仲良くなり始めました。今現在も一番の友達なんですが、私の青春時代はFくんとMちゃんがいたから楽しかったのです。
Fくんのこともはっきりしたし、Mちゃんが一緒にいてくれたりと、学校生活はだいぶ安定してきて、寂しい思いはしなくなりました。
Mちゃんとクラスは別だったんですが、わたしのクラスはとってもいいクラスで、毎日楽しく過ごしました。
Fくんと付き合ってることは一部には知られていて、冷やかされたりすることもありました。クラスの男の子がFくんの上履きを私の机の縛りつけたり、教科書持ってきちゃって、私が返しに行かざるを得ない状態にされたり。一種のいじめだった?ような気もしますが、別に、気にせず笑っていました。
付き合ってるとはいっても一ヶ月に一回くらい一緒に帰るだけ。廊下ですれ違ったってなんにもありません。でもそれでもとっても楽しかったんです。ただ、逢うだけで、見れるだけで、楽しかった。Mちゃんも同じように彼氏がいて、私たちは同じような状態にありました。

それから夏休みになりました。電話はなんどかしあっていたのですが、ある日始めての「デート」の誘いがありました。

第一回

初恋といっても色々あります。
小学生の頃いつも遊んでいた男の子がいました。でもそれは初恋とはいえなかったように思えます。バレンタインデーにチョコレートは毎年あげていましたが、お互いにそれが当たり前で、初恋とはいえなかったかなって思います。
同時期、小学5年生の頃、転校してきた男の子がいました。とても絵がうまくて、やさしい子でした。小学生のころ、よく「男の子と二人組になってください」みたいなことがありませんでしたか。体育のときとか、イベントのときとか。そういうときに、その男の子はすぐに飛んできました。待っていれば来るのです。私もそれがわかっていたので周りで探すこともなく、ただ待っていました。それも初恋とはいえなかったかなって思います。
ドキドキ感みたいなものが、なかったんですね。その両方の恋は。

私にとっての初恋は中学1年生の頃。私の中学校は3つの小学校が集まる学校でした。なので3分の2は知らない子達。
もともと人見知りの私は友達ができるか不安で、実際あまりできませんでした。中学校の頃ってくだらないことで悩むんですよね。トイレに一緒に行くこがいない・・とか。一人で行きゃいいじゃんって今になって思いますけど。

そういう不安定な心情のなか、席が隣りになった男の子、F君が私の初恋の相手です。背は高くなく、足も短く、髪型もイマイチ、顔は良かったと思いますが、「もてるタイプ」ではありませんでした。
スポーツは万能。野球部のピッチャーで、足が速い。アタマは悪い。いつも赤点をとっていたように思います。家は貧乏。持ってるものでわかりました。なんとなくね。
とってもやさしい人で、面白くて、とにかく一緒にいると楽しかったです。その頃は「好き」という感情は特に持っていませんでした。
一学期、二学期と時がたちますが、席替えをしてもなぜか必ずF君は隣でした。その隣になる席は決まっていて、席替えの方法は男女どちらかが廊下に出て、教室にいるほうがまず好きな席を確保。それが決まるとこんどは廊下で待っていたほうが好きな席を確保。女は右、男は左ときまっているのでかぶることはありません。廊下からのぞいているわけではないのですが、男女一緒に席に着くと必ず隣にFくんはいました。それがとても嬉しかったんです。

その頃、ドラゴンクエストが流行っていて、そのカセット(当時はファミコンでいした。)をFくんに借りました。大事に抱えて持って帰ってFくんのだということで毎日にやけながらゲームをやっていました。そのころが一番楽しかったんだろうな・・・今になってみると。それからつらい日が続くことになります。