NHKがこれから半年間、6回にわたって放送するホットスポット「最後の楽園」シリーズのプロローグを見ました。
NHK ホットスポット「最後の楽園」サイト
ナビゲーターの福山雅治サンは「龍馬伝」がクランクアップしてすぐにマダガスカルまでロケに行って、あげくに本人を含むスタッフがそろって食当たりで大弱りになったというニュースで有名になった?番組です。
2010.11.27 ORICON STYLE 福山雅治、海外ロケで食あたりに「僕が弱かった」
「ホットスポット」とは、NHKサイトによると、
生物多様性が豊かでありながら、原生の自然の7割が失われ、危機に直面している地域
のことだそうです。
世界に34カ所あり、植物の50%、陸上脊椎動物の42%がこのホットスポットにしか生息していないという貴重な自然の宝庫です。
MHKはこの番組のために3年(!)の取材期間をかけたというくらい気合いが入った番組でもあります。
ドラマ「坂の上の雲」も製作期間3年ですけど、こんなとんでもない時間をかけられるというのは企業CMに頼る必要のないNHKしかできないことでしょう。
これだけ手をかけて生物を追いかけるドキュメントが作ることができるTV局は、世界でもBBCくらいだと思っていたので、素直に「NHKエラい!」と言いたくなります。
動物というものは飼育しちゃうと本来生活している姿というのはなかなか出さないモノだというハナシを、OWSのトークセッションにいらした佐藤サンというバイオロギンスサイエンスの先生からお聞きしたことがあります。 → 2010.9.16blog
そのためNHKは、水中無人潜水艇とか、超高速ハイビジョンカメラとかを新開発までして、世界初の映像を撮影することに成功したそうです。
今回は6回シリーズやこういった撮影エピソードを紹介する導入編でしたけど、それでも充分に見ごたえのある画像で、75分の放送時間中、ずっと驚きの声上げまくりといったカンジでした。
アフリカの湖だけで棲息するナマズの仲間は自ら無精卵を産んで、子供たちにえさとして与えています。
もちろん世界でもこの種だけがしている行動です。
それにブラジルにある高さ2mにもなる「アリ塚」。
数百万匹のシロアリが住んでいるそうですが、ここに体長2mものオオアリクイがシロアリを食べに来ます。
1日数万匹食べないとその身体が維持できない彼らですが、それでもひとつのアリ塚からは少ししか食べません。
それは一度に大量に食べてしまうと、そのアリ塚が崩壊してしまうことを彼が知っているからだそうです。
「シロアリとオオアリクイとが太古の昔に交わした約束が今でも生きているのです。」
「龍馬伝」で武智半平太の夫人を演じた奥貫薫サンのナレーションが耳に残りました。
でもなんでヒトは他の生物を見るときに、あんなに興味シンシンなのでしょう。
それは自らのエサとして見ている目ともちょっと違うカンジがしました。
地球の生物はすべて同じ種から分かれています。
それは昆虫もヒトも、もとは同じひとつの生物だったということです。
ひょっとしたら、そういった何か親戚に逢うような親しみとかを感じているのかもしれないな。
この番組を見ていて、そんな想像をしていました。