中でも家電量販店のノジマが買収に名乗りを上げたことは各紙で注目されました。
ノジマだったら横浜残留、チーム名存続は確定的です。
でもね。
可能性は低いような気がします。残念ながら。
理由はパッと考えてふたつ。
①企業規模が小さいこと。
②日経が無視していること。
12球団の親会社で最も小規模なヤクルトと比較しても現状では大差があります。
【売上】
ノジマ 1,669億円
ヤクルト 2,907億円
【総資産】
ノジマ 598億円
ヤクルト 3,899億円
【社員数】
ノジマ 935人
ヤクルト 15,822人
いすれも連結ベース2010年3月期時点。ヤクルトの連結社員数のみ2008年3月時点。
ノジマ有価証券報告書
業態が異なること、全国展開か地域限定展開かといったことも異なりますので簡単に比較はできませんが、それでも何倍もの差があることは確かです。
ちなみに最有力候補とされている住生活グループの社員数は36,000人を超えています。
INAXやトステム、サンウェーブが参加しているグループですものね。
これだけ見てもかなりヤバいですけど、そもそもノジマが手元に持っている利益剰余金は140億円弱ですから、この全額をつぎ込んでやっと球団を買収できるかどうか といったレベルです。
年間利益も46億円程度ですから、年間20億円超と言われる球団への支援費用だけで本業のもうけの半分が持っていかれる 計算になります。
以上のように概要や決算を見ただけでも、ノジマにはベイスターズは大きすぎる買い物ということができると思います。
ノジマはジャスダックに株式を公開していますが、実態は同族企業ですから意思決定は早いでしょうけど、どーなんですかねー。
それよりも気になったのは日経がこのニュースを全くフォローしていないことです。
明日以降はわかりませんが、少なくとも今朝の朝刊には全く掲載されていませんでした。
記事を掲載しようとするなら通信社からニュースを買う(スポーツ記事はかなり通信社の記事をそのまま載せています。)こともできるのに、それもしていません。
上場各社に一人づつ記者を貼り付けている日経が無視していることは、日経としては実現可能性が低いと判断しているような気がします。
それにねー、ノジマの社長はこんなこと言ってますしねー(>_<)
>ノジマの野島廣司社長は同日、神奈川新聞社の取材に対し、買収が成立した場合は球団名を「横浜ノジマベイスターズ」とする案や、相模原球場など県内の複数の球場での開催試合を増やし、地域密着と集客アップを図る構想を明らかにした。
by 神奈川新聞 2010.10.4付
「横浜ノジマベイスターズ」じゃねー。
急成長した田舎の社長サンが言いそーなことですこと

今回の球団売却問題の本質はおそらく横浜スタジアムなのだと思います。
そのことに関してはまた後日。