#346 バイオロギングサイエンス~OWSトークセッション。 | ダイビング&バイシクル!
今日はいきなり晩秋チックなお天気ですねー。




朝からどしゃぶり台風でしたしねー(>_<)



気温も20℃にいかないくらいって、こないだまでの暑さがちょっと懐かしくなるくらい (uso)...












なんて昨日このblogを書いてたら、書きかけの文章を消してしまい...ダウンダウンダウン






思い切りやる気がなくなったと思ったら今度は眠気が襲ってきて...ぐぅぐぅぐぅぐぅぐぅぐぅ










昨日の更新をしなかったイイワケです^^;












一昨日はOWSが主催するトークセッションでした。





内容も、とっても面白かったのですけど、ゲストのトークも爆笑また爆笑の楽しいセッションになりました。








タイトルは






「水生生物のバイオロギングサイエンス」






バイオロギングって、海の生き物が、どんくらい潜るのか、どんくらい早いのか、どんくらいの時間潜っていられるのかといったことを観測することです。






ってもナンのこっちゃですけど、要は観察しきれない海の生物に、データロガーとゆーセンサーを満載したちっちゃい機械を取りつけて、その動きをデータ化しよーという新しい研究なのですね。







アタリマエですけど、海の生物って、一体どのくらいのスピードでどこまで潜っているのかなんて、人間にはわからなかったのですね。








それがこの学問によって明らかになったとゆーことです。








たとえばアデリーペンギンなんて体重4~5kgのちっちゃいヤツでも80m!くらい軽く潜ります。



あ、このLinkはナショナルジオグラフィックのページですけど、ここで記載されていることは今回のゲストスピーカーとの共同研究の成果だそーです。





鳴き声も聞けるので、ぜひ一度Clickオススメです。











ちなみに550本のキャリアを持つワタクシの場合で最大36mくらい。








体重の差は別として^^;、とてもアデリークンにはかないませんあせる








さらにオドロキだったのが、その泳ぐスピード。






体重30tのクジラから、500gの海鳥まで、みんな秒速1~2mとゆー、おんなじくらいのスピードで潜っていたことがわかったのです。





え、なんで?とおっしゃる方は、この本を読んでくださいまし。





ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ―ハイテク海洋動物学への招待 (光文社新書)/佐藤 克文

¥882
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データロガーとゆーのは加速度センサーや速度計測用プロペラなんかがついてて、ざっと40万円!から100万円だそーです。







クジラとかスナメリとかは彼らのそばに寄ってって、吸盤でカラダに貼り付けます。






ちなみに羽毛が生えてる鳥なんかだと粘着テープで取りつけるそうです。






あ、羽毛は時間が経つとすべて生えかわるそーです、念のため。






こんな変わった研究をされているのが今回のゲストスピーカー、佐藤 克文サンです。




南極観測隊に参加していたこともあるとのことで、上の本にはそのへんのことも書かれています。






1967年生まれの彼は京大卒でいまは東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センター准教授とゆーエラソー(失礼)な肩書きが似合わないほどひょうきんなヒトで、トークセッションはなんか知的な漫談といったフンイキ。





ご本人も狙ったトコロで笑いがとれてご満足そー。






ワタクシはこんな、むずかしいことを肩の力を抜いて話すことができる方がダイスキです。






打ち上げで彼の隣に座ってイロイロと話しましたけど、アタマの良さを感じさせるオチャメなキャラで、かなりファンになりました(^_^)/






これでも?彼はデータロギングでは世界をリードしている優秀な研究者なのです。






博士課程で手掛けていたウミガメ、そのほかにもペンギンや鳥なんかのいろいろな生物にデータロガーを取りつけて、その動きを観察しています。







データロガーを付けられた動物たちはいやがらないの?ってお訊ききしてみたのですけど、






「最初はなんか気にしてますけど、一応ジブンじゃ見えないとこにつけますからねー。」





とまたユルいお答え。











彼は以前に、TBSの「情熱大陸」に出演されていました。





彼は予算や寄付を獲得するために、こんな取材や講演に飛び回っているそーです。







研究者とはいっても、プレゼン能力やコミュニケーション能力、国語力がないとダメダメなんだそうです。






この番組での彼のコメントがまた力が抜けてていいカンジなので、ちょっとコピペしてご紹介。






アタマのいい研究者はですね、こんなアホっぽい調査はしないんですよ。

っていうか、もう許せないんですね、そんな不確定要素が多すぎる調査は。

しかし、我々は『肉体派』ですから、とにかく「やるんだ」ってことで。

その先に大発見が待ってるって判れば誰でもやるんですよね。

でも、それが判んないのに努力できるかどうか、ここが運命の分かれ目なんですよ。

やみくもにやったら結果的にあった。

それだけですね。


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200年経とうが、300年経とうが、私の研究が世の中にとって必要不可欠なものになるような時代が来るような気は、正直言って、しないですね。

ノーベル賞とか獲ったような人たちに本音を訊いてみたいんですよね。

「役に立てよう、とか思って、研究しちゃいかん」

とか言ってくれたら、私たち助かるんですけど(笑)。


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この世の中のほとんどのことって、多分いま効率重視とか採算性とかってことを言いますから、たぶん、きっちりと段取りを決めて、論理的に構成してやるっていうことのほうが、メインだと思うんですよね。

だけどそれって予想外の、不測の事態とかあんまり起こりにくい。

でも、真実はきっとそういう予測できない突発的な出来事ということも含めて、きっと『真実』なんですよね。

それに迫るために、「余り採算とか言わないでただただダラダラやる」っていうのは、すごく無駄のようなやり方でいて、実はでも、大ホームランかっとばす可能性を秘めたやり方のような気がするんですよね。

まあ、あんまり、ちょこっ、ちょこっとやって、うまくいかないからって言って、諦めないほうがいいって、そういうことですよね。










人文系人間のワタクシにはちと耳が痛い、でも心に残った言葉でした。










彼のイチバンの悩みは優秀なドクターが研究に加わってくれないこと。







東大とはいっても、彼の研究室は岩手県の三陸海岸。







よっぽどの根性(と能力)がないと務まらないそうです。






でも彼はなにしろ遊びキャラなので、南極でもこんなかわいい動画をサイトにアップしてたりしてます。






ペンギンの赤ちゃんが一心不乱にお乳を飲んでいます。











超かわゆし(^_^)/














トークセッションの打ち上げがこれまたお楽しみ。






本番中では聞けない裏話なんかで盛り上がります。









おかげで今回もまた思いっきり知的好奇心を刺激されちゃいましたチョキ






来月のトークセッション もタノシミです、ってコソッと宣伝(^_^)/