夫婦の会話の着地点

イオが小さい頃は水といわず生ものはすべて煮沸消毒していたが、最近はそんなに神経質でもなくなった。
とはいえ、水道水をがぶがぶ飲ますわけにもいかない。

一応、蛇口にはカートリッジ浄水器が付いているが、聞いた事もないメーカーなので、なんだか本当に濾過してるのか私は大いに疑っている。

そこで、「ブリタ」購入。
クソ暑い今年の夏、アタルくんが「冷たい水が飲みたい。」とか我儘を言うし、冷蔵庫に突っ込め、浄水もできるというので選択した。

私はまあ、浄水器の水を入れて冷蔵庫に収納すればいいと思っていた。
が、冷たい水希望のアタルくんは家事なんかこれっぽちもやらないのにブリタに関してはいそいそと準備をしている。

しかも浄水器を透して、薬缶で沸かし、ブリタに入れるという念の入れよう。
彼曰く、「この浄水器はあてにならん。煮沸で菌は死ぬ。でブリタで不純物が濾せる。」というわけだ。

昨夜、水について話した。
「こんな綺麗な水を毎日飲んでたら、体質が変わりそうだよね？三ヶ月でしょ？」
と、私は人間の体内の水が入れ替わる話をした。

「そうだねえ。三ヶ月？四ヶ月じゃなかったっけ？だって25とか50とか書いてあるじゃん。」
さっぱり理解の出来ない返答が返ってきた。

「あ、う、うん。」
よくわからんが適当に話を濁しておいた。

一体この人は何の事を言ってるのだ？25とか50ってなんだよ。
私、そんな話してたっけ？

少しの間、台所をうろうろしながら考えた。

アタルくんはブリタの表示について語ってたのだ。

〈我が家のBRITA。『マレーラ』。見えにくいが蓋のところの黒い部分に0から100までのカートリッジ消費ゲージが付いている。どうやら旦那はこの事を言ってたらしい。〉