さて、長々と書いています。
イチ太郎がペルテス病と発覚するまでのお話です。続きです。

とりあえず家族全員で出発して、病院でイチ太郎と私だけ降ろしてもらいました。
そのまま私の実家に向かってもらって下二人を預けて、ダン夫は仕事に向かいます。
私たちは診察が終わったら実家に向かってお泊り。
翌日ダン夫が自家に迎えに来るかんじで。


病院に近くなってくると、平静を装っていましたが、ものっっすごく緊張してきました。

「いやぁ、広い病院だねぇどこに行けばいいのかな?ハハハ難しいねぇ。あ、クリスマスツリーだ!きれいだねぇ。お、コンビニもあるぞ!入り口のところにトミカの絵本があるみたい!後で行ってみようよ!」とか、

やたらとイチ太郎に話しかけながら緊張を誤魔化します。


紹介状持って受付を済ませて、言われる通りの区画に移動。

11時予約で、もちろん時間通りに受診できるとは思っていませんでした。

まぁでも思ったほどは待たずに診察開始。


前に地元の病院で撮影してもらったレントゲンが表示してあって、わりとすぐに言われました。


「ペルテス病という、大腿骨のこの部分(模型で見せてくれた)が壊死してしまう病気です。

足をつかないで歩けるように、装具を付けて治療していく事になります」と。


もうなんか記憶があいまいなので、たぶんそんなかんじのことを言っていたような。程度ではありますが…


恐る恐る、「どのくらいの期間になりますか」と聞いてみました。

私の中で「装具」のイメージは、金属の器具を足につけて支えるもの。

ギブス的な使い方で、何ヶ月も付けなきゃいけないのかなとよぎりました。


先生は一呼吸置いて「年単位になります」「今日この後装具の型を取ります」と回答。


待って待って、頭が追いつかない。年単位?装具の型どり??


一気に現実味を帯びてきましたが、頭では霧がかかったようにふわっと想像するだけ。

「あ、これおおごとだ。今までの日常に当分戻れないないやつ」

と理解はできて、比較的冷静ではいられました。

ただ、現実として飲み込めていないので、どこか他人事というか。


この子が装具?

大人しく座って聞いている、いつも通りのイチ太郎に目を向けてみても、「いやいやいや…えー?マジでー?ほんとにー??」と、軽めの言葉しか浮かんでこないのは、防御本能的なものなのか、物事をあんまり重く考えない楽天的な性格ゆえか。


あれよあれよという間に、レントゲンとか装具の型取りとか…もうなんか順番覚えてない。レントゲンと型取りを2回ずつと、最終診察と。


レントゲンは「撮り忘れがあったので」で2回。

装具の型は何故2回だったかというと。


なんか、左右間違えたらしいです笑


まずは下はパンツ一丁で胸下からラップでぐるぐる巻きにして、石膏が染み込んだ包帯みたいなのをその上からさらにぐるぐる巻きに。

たぶんギブスとか作るようなものなのかな?


「すみません、お母さん少しお手伝いをお願いできますか」と言われて、イチ太郎の足を規定の角度に保持する係に任命されました。

イチ太郎はと言えば、背中とお尻だけを支える台(腰のところは空洞で、お尻から先はぶらーんと放り出してるかんじ)に寝せられています。


なんかこう…催眠術で「あなたは硬い板です。人が乗ってもびくともしません…」とか言われて、

パイプ椅子二脚の間に橋みたいにピーンってなってる人っぽいなぁと思いながら見ていた足保持係です。(わかりにくい)


一方業者さんは職人らしい動きでシュバ‼︎シュバ‼︎と凹凸を慣らして巻いていきます。


時間と共に熱を持ちながら硬化していく…

ああ、パンツに石膏が…これ洗濯で落ちるかなぁ…とか考えながらぼんやり見ていました。


「すごいよイチ太郎、ミイラみたいカッコいい‼︎‼︎」って言ったらまんざらでもなかったようで

「ちょっと写真撮って見せて」との事だったので見せてみると

「へぇ〜こういうかんじかぁ〜」ってちょっと嬉しそうにしてました笑

妖怪とかおばけ系好きなんです。


あ、石膏の時は両手塞がってたんで、ラップミイラの時ですけどね。


固まった後になんか印を何ヶ所かに付けて、中にあらかじめ通しておいた紐を引っ張りながら小さいノミみたいなやつでゴリゴリ切っていきます。


そんなかんじでかなり大掛かりに頑張って作ってもらったんですが、まさかの左右間違いでもう一度。

平謝りされて、なんかお菓子くれました笑

足が逆なの私も全く気づかなかったので、ちょっと申し訳ない…


最後にもう一度診察して、入院を告げられました。

下の子もいるし、急に入院となるとたいへんだろうからというのと、装具の仮合わせとかの兼ね合いから、1週間後に決定。


こいつは忙しくなってきたぞ…‼︎


帰りにリハビリ室に寄って、松葉杖を借りました。入院までの1週間、もう片足は使えないので、松葉杖とケンケンで生活します。


大人の松葉杖と同じ形のものはさすがにまだ使えず。上から見たらコの字の形の、子供用の松葉杖(って呼ぶのかなこれ)です。


ちょっと楽しくて気に入ったみたいで、その後1週間やたらと使いたがりました。

アレかな、特別感があるのかな?


ただ、病院の全ての行程が終わって帰るとなった時…なかなか大変でした…


バス→電車→駅から車で実家へ


混む時間だったので、松葉杖?がかさばってまぁ大変。大人のと違って、杖全体を持ち上げて前に置いて、片足で飛んでコの字の中に入って、また持ち上げて…というかんじなので非常に時間がかかります。

慣れてないので、本人も腕が疲れるみたい。


仕方ないので「どっせぇぇぇい‼︎」とばかりにイチ太郎ごと全部持ち上げて移動。

スーパー疲れました笑


そんなこんなで、入院する事になったのでした。


余談ですが、装具の型をとるときに、「先週役目を終えて帰ってきたんですよ」と、使用後の装具を見せてもらいました。

見事に使い込まれて、革の部分はぼろぼろです。

誰かの相棒として、一緒に戦って、戦い抜いた証です。

それを見た瞬間、「あ、これ現実なんだな」と、急に視界がクリアになった気がして、涙が止まらなくなってしまいました。


イチ太郎が、これをつけるのか。何年も。

治る可能性が高い病気だとしても、イチ太郎がぴょんぴょん跳んで「跳びすぎ‼︎落ち着きなさい‼︎」って注意されたり、総合遊具を登ったりくぐったり滑ったり、

庭にしゃがんでだんごむし捕まえたり土に絵を描いたりするような、5歳のイチ太郎の日常はもう戻ってこないと言う事です。


あらやだ、打ってたらまた泣けてきた笑

病院の職員さんや装具屋さん達も皆さん、ぼろぼろぐしゅぐしゅ泣いてる私にとても優しかったです。

ありがたやありがたや…


嫌だ嫌だと泣いても仕方ないので、これからできる事を探して、前向きにいこうと思います。


長くなりましたが、そういうかんじです。


ちなみに、イチ太郎が選んだ装具の色は

本体「紺色」

ベルト「金」です。


金…!?

ま、まぁ、本人がいいならいいや。