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コレを書いているのはどんな姐
『乳がん』診断までのまとめ
『膠原病』について
『乳がん』治療のまとめ
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そもそも私の病気らしい病気は『乳がん』より先に『膠原病』だった。
それなのに膠原病としての診察で、正規の診察時にアレ科を訪れるのは始めて。
9:00の予約。大学病院には8:50到着。
アレ科の I 先生の患者さんはどのぐらい多いのか…。
あ。掲示板に先生の名前が出た。
12人待ち。この時点で12人は乳腺外科T先生と同じぐらい忙しい。
私が1番だ。他にも私より若い番号の人もいるのに。
…と思っているうちに、9:00。
と同時に呼ばれた。
Y「おはようございます!」
I 「はい。どうぞ。どう?どんな感じ?」
ああ、久しぶりだ。外科じゃない先生。白衣の下にワイシャツ着てる…。
Y「昨日血液検査をしたんですけど、昨日乳腺の診察だったのでその前に。来てます?結果。乳腺の診察には間に合わなかったんです、結果。」
I 「あ、そうなの?来てる。見たよ。特段変わったことはないし、特段悪い値はないね。腫瘍マーカーも下がってるし。」
Y「腫瘍マーカー?そんなの検査してたんだ…。」
I「腫瘍マーカー…これね。ガンだけに上がるってことじゃないんだけど、これは高いでしょ。こっちは今回の。」
腫瘍マーカーと言われる値の一つはピンクの文字で数字の隣にHがついていた。
High=高いと言う意味だろう。
下のもう一つの方は黒い文字で何もついていない。
まあ、これはがんに反応しているんだろうな。
腫瘍マーカーの見方はわからないけど、0ではなかった。まだ、何かあるってことか。
Y「そうですか。じゃあ、よかったのかな…。実は昨日病理検査の結果が出て…。」
I「そうなの?どれどれ…」
どんどんカルテを探る。
Y「先生見る?私ね、まだ結果を知らないの。来週家族と聞くから。昨日の診察中にT先生も気がついて。」
I「そう?じゃあ、こっちでみるね。」
そういうと3台あるパソコンのうち一番私側の1台をくるっと私に背を向けるようにして病理の結果を見ていた。
マウスを小刻みにカチカチとクリックしてザッピングしているようだった。
I「がん細胞の病理検査の見方って、すごく難しくて、やれ乳管内浸潤がどうとかナントカ値が何%とか…じっくり見ないと…」
たぶん先生は今、私の胸かリンパから取った肉片(組織)の断面の写真の脇に、その組織に残っている病変の『ある、なし』が書かれている表を見ていると思われる。
Y「そう。T先生も病理の説明は1時間ぐらいかかるからって。」
I「うん。初見だったらちゃんと自分で見てから説明しようとしたんじゃないかな。えーっと右のおっぱいを取ったんだよね。」
Y「はい。あと右のリンパも。」
それから少しの間、パソコンの画面の上を先生の目が素早く動くのが止まるのを待っていた。
I「うん。わかった。さて、どう?」
ああ、やっぱりなんの感想もなしか…。医者はポーカーフェイスもうまくないとダメなのかも。
Y「えーっと、昨日の診察で服を脱いだ時、あ、脇の下に水がたまるから抜いてもらうためにね、ここら辺が赤いって。アレルギーじゃないか?って言うことになって。」
I「どこ?いつ?」
Y「この辺なんだけど。(着ているワンピースの首のボタンを2つぐらい外して見せる)赤い?」
I「うーん。赤いって言えばそうだけど、アレルギーを疑うようなものじゃないね。ちょっと上気してるって言うか、火照った感じ?」
Y「そうなの。私は全然気が付かなくて痛くも痒くもないんだけど。実は昨日だけじゃなくて。たぶん2回目だったんだけど。T先生が気にして、今日アレ科に行くって言ったら『診てもらって!ちゃんと!』って。」
I先生近寄ってきて私の胸の赤いと言われるあたりを触って、傷口のあるあたりを覗き込んだ。
I「いや。アレルギーじゃないね。もちろんMCTDにも関係ない。抗がん剤の作用で発疹が現れるようなものでもない。もしかしたら日光、紫外線に反応してるのかもしれないけど、それならそこより首の方が紫外線に当たってるし。」
言いながらアルコールの含まれていない消毒薬(看護師が腰から下げているやつ)を使って手を消毒した。
Y「そう!それで、診察の後に看護師のリハビリ指導があったんだけど、そこでも赤くなったのね。でもその看護師さんは「もしかして…着ているシャツが擦れたのかも?」って。麻のシャツだったんだけど、それを脱いでリハビリしていたら、しばらくして赤みが消えたから、きっとそうだ!ってことになったんだけど。だから、今日は麻で擦れるシャツは着てこなかった。赤くないよね?」
I「その時にどんな風に赤かったのか?わからないけど良く見ないとわからない程度だよ。自分で見てわかるでしょ?」
Y「先生。見えないよ。鏡がないと。」
I「そうか。いや。赤くない。シャツのせいかどうかはわからないけど、とにかくアレルギーではないね。」
Y「わかりました。よかったです。えーっと、そしたら…この頃は抗がん剤も抜けてきたのか、膝の痛みが復活しました。でも、今現在は痛くありません。たくさん歩いた時とか、立ちっぱなしの時とか。」
I先生は話を聴きながらパソコンでカルテを書く。
Y「上半身は変化なし。前にあった手首の痛みとか指の関節の痛みとか、腫れとかはない。ソーセージ様もない。指も一時期の浮腫はもうない。レイノーもあったかくなってきたから出ない。抗がん剤の副作用のしびれはまだちょっと残ってる。」
I「膝の痛みはMCTDがあるから出るかもしれないけど、今のところ薬を飲むような状態じゃなさそうだね。発疹も良くなったみたいだし。」
Y「そうですね、あ、この指のコレは抗がん剤のせいで爪が剥がれちゃってるから押さえてるの。膠原病には関係ない。」
I「えー?痛そう。うん。むくみもないようだね。」
Y「えーっと、あとは…あ。目は乾く。私今、まつ毛が抜けちゃってないから、寝ているうちに目やにみたいなので目の周りがくっついていることがある。」
I「シェーグレンもあるからね。それに抗がん剤でより目が乾くから。目薬、あるよね?」
Y「はい。先生に処方してもらったやつ。時々さしてる。軽いやつ。」
I「一番軽いやつだったね。ひどいようならもっととろっとしたやつがあるけど…。いらない、よね?」
Y「ははは。はい。いりません」
I「そうか、じゃあ、現状維持だね。そうすると次は2ヶ月後でいいかな。8週後。8月中だけど。それとも9月にする?」
Y「どうしようかな…。あの、今回、血液検査は乳腺では必要なかったらしくて、今日アレ科があるからT先生にオーダーしてもらったんだけど、次も血液検査必要でしょ?」
I「そうだね。ボクはだいたい診察の1週前にカルテを見ておくんだけど、その時点で血液検査のオーダーが出ていなかったらボクが出しておくし。でも、しばらくは乳腺の方に通ってくることになるだろうから…。血液検査のことは気にしなくていいよ。」
???頭の中が???「しばらくは乳腺の方に通ってくることになる」
なんでI先生にそれがわかる?
あ。良くわからないって言ってたけど、病理の結果を読み解いたか?
そりゃそうだ。内科の先生でも、医師だ。
気を取り直して…。
Y「そうね。じゃあ、8月中にしておきますか。それでも大丈夫です?」
I「もちろんボクはいつでもいいよ。」
Y「じゃあ、8月31日で。」
I「時間は、早めがいいか。9時で。」
Y「はい。すみません。1番にしてもらって。先生も患者さんいっぱいいて忙しいのに。」
I「大丈夫。問題ないよ。じゃあ、次は2ヶ月後ね。またね。」
Y「ありがとうございました。また。」
出てきたら9:15だった。
先生方の診察時間の目安は10分だそうだ。
T先生もそんなことを言っていた。
5分オーバー。この5分があとあと膨らんで大変なことになって来るんだろうな。
大学病院に来て初めてこんなに早く診察が終わった。
このあと会計をして、時間があったから保険請求に必要な「診断書」を書いてもらうための手続きをして、精算をして大学病院を出たのが9:45だった。
1時間以上停めるとお金を取られる駐車料金も¥0。