ブレストセンターから膠原病科へ、はしご診療。

受付の女性に予約の確認をする。私の主治医は本日外来患者は私だけ。 特別感満載。

パソコンで予約を確かめて、院内ピッチ(電話)でI先生を呼んでくれた。

 

待っている間に次男をコーヒーショップから呼ぶ。

しばらく待っているとI先生の名前が掲示板に出た。次男を伴って、診察室へ。

ノックをして、ドアを開ける…。

????? 先生…違う。 ⅠはⅠでも『Ⅰ田』先生だ。

Ⅰ田先生「すみません。間違えちゃって…Ⅰ先生は向こう側の54番です。」

 

54番に向っている途中で私の番号が点滅した。

ノックをして次男と一緒に入る。

 

I 調子はどうですか?

Y 今のところ問題ないです。レイノーは出ます。でも関節炎とか筋肉痛は出ていません。

I 抗がん剤にステロイドが入っているからね。 あれ?治療はいつからだっけ?

Y もう、抗がん剤は始まってます2月1日から。今日は2クール目です。

I えーと…乳がんのスケジュールは、これからどうなるのかな?

 

今やっている抗がん剤の治療のスケジュールを説明する。そのあとのことはまだ決まっていないと追加。

Y 今日は、ジーラスタという白血球を”爆上げ”する注射をしてきました。10万円もするんですよ!

I 高額医療申請した?

Y しました。10万円は保険で3万円(実際は3万3千円)ですけどね。

I 白血球の値は…。戻ってるね。(PC上のカルテで指示してくれた数字を見る)プリントアウトしてあげるよ。

Y わぁ、助かる。T先生ちゃんと説明してくれないんだもの…。(と、ちょっと愚痴る)

I 外科の先生はクールだよね。 こっちの血液検査の値もさほど変化はなかった。気になってた「肺結核」も陰性だった。

Y ああ、よかった。レイノーにはステロイドは効かないんですよね?

I そう、血管拡張しかないね。でも、もうあったかくなってくるから大丈夫でしょう。それに、血管拡張剤は肝臓に作用するからね。 ほら、ちょっと肝臓の値が高くなっているから。

Y いや。大丈夫です。暖かくなってくれれば。

I 究極の”民間療法”だけど…「しょうが湯」とか飲んで身体からあたためて。しょうがを使って体を温める漢方もあるんだけど、まずいから…。

Y まずいの嫌だから、しょうが湯飲みます。前に、T先生に間質性肺炎になったら、抗がん剤は中止でステロイド大量投与して治す。って聞いたんですけど。

I 治療の優先順位があるでしょ? その時に一番危険がある病気が優先だよね。

今は見ての通り(CT画像)間質性肺炎はこんなに小さい。だから、乳がんの治療が優先。抗がん剤に間質性肺炎を誘発する可能性があるとしても、だからと言って乳がんの治療をやめたら? それと同じ理由で、間質性肺炎で(死ぬ)危険があったとしたら、乳がんの治療よりまずは間質性肺炎を何とかしないといけないでしょう。

Y そうですね。うんうん。そうですね。

 

私の後ろで黙って聞いている次男も、目の端でうなずいている気配がした。

全く、ママは…いったい何回その話をさせるんだ…という意味か?

 

Y じゃあ、先生の診察はしばらくない…かな?

I なくてもいいけど…、会いたくないなら…。

Y いやあだぁ、会いたくないわけじゃありませんよー。

I ははは。冗談ですよ。えーと、CTを撮るのはいつだっけ?

Y 3月の末です。今の抗がん剤が終わって、次の抗がん剤が始まる前。

I じゃあ、その辺で一度診たいな。 んーと、水曜日に注射で来るんだよね?31日か。

31日でいいかな? また、こんな感じで外来にはいないけど、呼んでもらって。

Y 大丈夫ですけど、先生は大丈夫ですか?

I 大丈夫ですよ。じゃあ、来月末にね。お大事に。風邪ひかないでね。

Y ありがとうございました。 先生もきをつけてね。

I ははは、はいはい。

 

はい。は、一回!と突っ込みそうになったが、次男がいたのでやめて静かにドアを閉めた。

やっぱり好きだ、この先生。