（前回のつづき）
これは私の記憶に残る一つの例なのですが、
知り合いの親子のこんな話がありました。
その母親は娘が大人になっても子離れできず
いわゆる過干渉の親で、
交友関係から食事・仕事に対しても
心配だと言って口を出し、子供が反論すると
ショックでご飯を食べられなくなる・・・という
パフォーマンス（←周囲にとっては。ご本人は真剣なんだろうとは思います）
をするような親なのですが、
ご自身は自分が毒親だなんて微塵も思っていないのです。
神社で開催された講和会の、『母と娘』の会だったと思いますが
親子で聴講されました。
当時から毒親問題が多かったのもありますが、
その母親にも届け！（気づいて～！あなたのことですよ～！）
という思いもあり、
具体例をあげてグイグイ斬り込んだお話しをされたのです。
その講話会の後、
何か思うところはあったかな、と少しの期待を胸に
母親に「どうでしたか？」と聞くと
『そんなダメな親も居るのね・・・』
『私は全部出来ている！』と自信満々で気分を良くして
帰られたそうです。
「えっ・・・・・・」（愕然）
・・・この母親・・・もう打つ手がない・・・と、
当事者の娘を含め皆が諦めた瞬間でした。
こうなると娘に方に親から離れるアドバイスをするしかありません。
その娘さんは現実を受け止め（うちの親ダメだ・・という）
親としっかり距離をとり、楽しく生活していますが
母親の方は未だに気づかず、これまでの行いを繰り返し、
娘にあしらわれては悶々としておられるようです・・・。
先ほども書いたように
毒親は程度問題なのですが
猛毒親ほど他人事なのです！
おそらく、
善意の毒を出している親は自身もまた自分の親から
善意の毒を知らず知らずに喰らっていて、それが普通だった。
だから気づかない。
多少うるさくなるのは仕方ないことでしょ？
正しく導いてやること、これが親の愛！
と自己完結している。
わかりますか？
とても根深いのです。
これを読んで
自分が毒親で子供に毒を与えているのではないか・・・
もしそうだとしたらどうしたら良いのか・・・
と感じた人がいたら、
そこは神様に訊きましょうか。
年齢やその子の個性によりますが
基本はいかに「放置」出来るかです。
（ネグレクト『放棄』ではないですよ）
「この子には無理！出来ない！」と思い込んで
かまい過ぎるのが一番良くないので
手出し・口出しをグッと我慢して
心の中でがんばれ！がんばれ！と応援し、
穏やかに黙って見守るんです。
（神様が私達の勇気や経験を見守っておられるように）
しかしどうしても
出来ない、助けてと言ってきたときは
励まして手伝ってあげる。
だから子はまた安心して進めるんですね。
・失敗しても、嫌な顔をしない（失敗したのはあなたでなはい）
・叱らない（当人が一番よくわかっている）
・落ち込まない（当人が一番落ち込んでいる）
親にできるのは「ドンマイ」精神で励ますことだけ。
その代わりに
本人（子）がうまく出来たと思うことを（他人と比べず）
親が満足する、認める、褒める。
そしてそろそろ思春期突入かなという頃
（その子によりますが女の子は初潮を迎えたぐらい、
男の子は声変わりや体毛が濃くなったり、言うことが変わってきたり
・・男の子の方が判断が難しいようです）
そうなってきたら、親の方から
子離れの準備をしていきましょう。
もう命令したり上から目線でものを言ってはいけません。
だんだんと大人扱いをしてやり
たとえ甘っちょろいことを言っていても、
自分（＝親）と全く価値観の違うことを言ったりしても、
否定したり拒絶したり、間違ってもねじ伏せたりしてはいけません。
これによって自分でした選択の責任を自分でとることを学びます。
そしてまた親の度量、大人の度量が試される時でもあります。
それからは徐々に、社会に育ててもらうのです。
『そう思うならやってごらん！』『あなたなら大丈夫！』
と言う気持ちでその子の選択を尊重し、失敗も含め経験させるんです。
（バンバンお金を使っって好き放題させるということではないですよ）
『自由選択自己責任』を学ぶ機会なのです。
親は最低限の世話（衣食住のサポート経済面←ここは冷静によく考えて）をし、
それ以外は、頼まれたらできることをしてあげればいいし
相談されれば先輩として知っていることを教えてあげたらいい。
余計なことを言わない・しない。
それで十分愛情は伝わります。
だって否定せず信じて見守ってくれるんだから。
そして
２０歳になったら完全に放置です。
育児放棄して構いません。親をやめて構わないです。
（学生なら約束した学費等を出すのみ）
だって大人だから！
聞かれてもないことを教える必要はありません。
社会で助け合いながら、持ちつ持たれつで
社会での生き方を周りから教わり生きていく（自立）。
自立しなければ、孤立してしまう。
子供は本当の幸せを掴めないのです。
完全に社会に任せてしまいましょう！
就職、転職、結婚、離婚、ジェンダーレス。
何をしていても我が子は真剣に幸せになろうと生きている。
なんて誇らしいとは思いませんか？
そして実家はいつでも
里帰りし休憩できる場所であれば良いと思うのです。
余談ですが生まれたての赤ちゃんと親は
共依存の関係から始まります。
この子は私がお世話をしないと生きられない、
また子供は世話をしてくれる親（大人）に頼らないと生きられない。
しかし、成長とともに少しずつ少しずつ
自分でできることが増え、自我も出てくるのに
それを心配しすぎたり、期待をしすぎ、
邪魔をしてしまっている。
毒を与えないようにするには子供に依存しないこと。
執着しないことではないでしょうか。
あなたに心当たりはありませんか？
勇気を出して子離れをし、
お互いの幸せを認め合える、
そんな良い親子関係を目指しましょう！
今回は善意の毒親をについて書きましたが
親が与える毒は多種多様です。
そして根深い・・・
今後また機会を見つけて
親の毒をテーマにブログを書こうと思います
では
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