大むかし20代の半ばの頃、友達にこんなことを言った覚えがあります。
「人の退屈に取り込まれたらダメよ、そしてあなたも自分の退屈に人を巻き込んではダメ」

誠実に生きていても、一生懸命に過ごしていても、人は時折ポッカリとした退屈な気分になります。

刺激が減り、穏やかになり、心和む場所に立ったとき、
心地いいと感じつつ、モヤ〜っとした退屈な気分がどこからか現れるのです。

どうしてでしょうね(笑)

その穏やかな場所にたどり着きたいと必死でもがいて、フーフー言いながらやっとそこに着いたのに、
急に目の前に開けた草原に立つと、
「なにこれ?」
「確かに悪くないけどさ」
そんなため息が漏れるのです。

どこまでも刺激を求めてしまう、
苦しみでさえ、なにもないよりマシと思って掴もうとする…
それはちょっとした回線トラブルなんでしょうか(笑)

ゆったりとした、落ち着いた時間にできることがあるのに、
「なんかモノ足りない」
という気分に突き動かされて行動してしまうのは、それなりにリスクが高くなります。

あの世からこの世に、光の世界にいた私たちは、やる気いっぱいでやってきます。
あっちの方が穏やかな世界だったろうに、わざわざ苦労が溢れるこの世界に、体験を求めてやってくるのです。

もしかしたらこれって魂の本質かもしれません。

「退屈はいやだー」って、
どんな人でも、どこかに隠し持ってる本能のようなものかも知れませんね。

なのでもし、あなたが今まさに本能的に動こうとしてるなら、これだけは知ってて欲しいのです。

「あ!今わたしは、退屈だーの気分に突き動かされて行動しようとしてる!」
「ということは、この行動はけっこうリスクが高い!!」

そして今あなたがそんな気分でないとしても、周りにはいつも人の退屈気分が溢れかえってることも覚えててくださいね。

知らないうちに、取り込まれてはダメ。
知らないうちに、巻き込んでもダメ。

自分の気持ちを意識して進んでください。
「知らないうちに」がきっと一番リスクが高いのです。