私が子どものころ過ごした家は、父が小学校の頃から住んでいた家なので、当時もうすでにかなりガタが来ていました。
部屋の土壁がポロポロこぼれてきたり。
そこで母はその壁にベニヤ板をはり付けました。
そして私たち姉妹に、この壁好きにしていいよと言いました。

マジックで書き放題!
シール貼り放題!
見るからに汚らしい壁でしたが、私は大好きでした。
友達が家に遊びに来ると、えみちゃんとこはいいなぁーと羨ましがっていました。

好きなだけシールが貼れる壁。サイコーですよね。今だって気持ちわかります。
当時、上から読んでも下から読んでも山本山。というCMがよく流れていたのですが、漢字を知らない年齢でしたので、壁にやまもとやまと書いて、あれ、なんで?とか(笑)

なにしても自由。
子どもの頃って、案外そういう事は少ないですよね。
でないと、あの壁のことこんなにいい思い出として残っているわけないのです。

大人ですからね、今は。
あの当時より、断然今の方が自由なのですよ。
忘れているだけです。
あなたが選んだその場所に、好きなだけ、好きなように描けるのです。