まきりんこの連絡をうけ、ダッシュで会社をほうりだしてきてくれたダリーン
そうか今日の昼産まれるか
まきりんこは大丈夫か昨日帰ってもてごめんな・・・・
せっかく帰らせてもらったのに結局気になって眠れんかった・・・・
そうか・・・ダリーンもまきりんこと一緒に戦ってくれてるんだね・・・ありがとう
ダリーンの言葉に勇気づけられ、もうすぐ会えるBABYの事を思いながら、促進剤の点滴が始まった
促進剤を注入してすぐ、恐ろしいほどの陣痛がやってきた
今までのとは比べモノにはならないほど
ダリーンいわく、陣痛の大きさを表すモニターが一気に99をふりきったらしい
その陣痛が2,3分おきにやってくる
その度、大きく何度も息を吐き、声を出さないよう口をふさいで、ダリーンの手を力いっぱい握りしめた
モニターをずっと見ているダリーンは、陣痛の波が来るたび、手を握りしめ、フーフーと呼吸法をしてくれる
そのダリーンの行動を感じるたびにやってくる陣痛に必死に耐えた
だんだん肛門が飛び出そうな感覚になってきた
声を出さないように気をつけていたのに、低いうなり声を出してしまう
いきみたい助産師さん呼んできて
そう言うまきりんこに、ダリーンは助産師さんを呼んできてくれた
内診するも、子宮口がまだ9センチだから、もう少し頑張るように言われる
内診中も何度も襲ってくる陣痛
たまに軽い陣痛が来て、ホッとするも、軽い陣痛だと分かると、促進剤を更に増やされた
もうあかんいきみたい
襲ってくる陣痛
あかんあかん
肛門おさえてくれ~
三日間陣痛中叫び声を出さないように気をつけていたのに、これが初めて叫んだ言葉・・・
こっ、肛門かよしっわかった
握ってたまきりんこの手を払いのけ、こぶしで思いっきり肛門をおさえるダリーン
押さえると言うか、肛門を思いっきり殴られた感じだった
痛い~もういいやめてっっっっっ
もう目が飛び出そうになった
そうこうしているうちに、ポンッッと破水する音が聞こえた
破水した助産師さん呼んできて早くっっっっ
そのまま分娩室に向かった
そこからいきむこと、5回ほど
愛しいBABAYはこの世に誕生した
初めて見る我が子
ガッツ石松みたいな顔で、ふやけて真っ白でしわしわで・・・・・
でも、ほんとにほんとに愛おしかった
やっと会えたね
胸の上でもぞもぞ動く我が子の顔を見つめ、涙が出た
そんな感動の対面もつかの間
先生や助産師さんの動きが慌ただしくなった
気がつくと先生がもう一人増えてる
エコー持ってきて早く
・・・・・・・・・・・・・・・・・
何か普通じゃない事が起こってる事が分かった
ギャ~ッッッやめてっっっっ先生痛い
分娩でも一切叫ばなかったのに、もう、ありったけの力を振り絞って叫んだ
胎盤が途中で切れてしまった子宮収縮が人より早すぎて・・・
早く取り出さないとダメだから、ちょっと我慢してな
ちょっと痛いってもんじゃない
麻酔もなく、器具をいれて掻きだそうとするが、切れた胎盤は出てこない
そこで先生が、助産師さん、看護士さん、もう一人の先生に、まきりんこの手足を押さえるように指示した
その指示を聞いてゾッとした・・・・・・・
ちょっと痛いけど我慢してな
その途端、先生は自分の手を思いっきり突っ込んで胎盤をエコーを見ながら探し出し、引っ張り出した
生き地獄だった
気を失いそうになるほどの痛み
こんなん、聞いてない
おかげで、子宮の中まで裂け、長い時間をかけて縫われた・・・
チクチク痛むけど、もう声を出す元気もなかった
こうして、まきりんこの出産は幕を閉じた