薄桜鬼小説~誓いのキス~ 1 | 親バカでごめんなさい♡

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「なぁ、陽菜!!聞いてくれよ!!

オレさ桃花と付き合うことになったんだっ!!」



それは突然の告白だった。



「そ…うなんだっ?

おめでとう。

平助くん、ずっと好きだったもんね!」



あたしは泣きそうになるのを

グッと堪え笑顔を作った。



「そうなんだよぉ!

オレにも、やっと春が来たって感じ♪」



平助くんは、とても嬉しそうにしていた。



藤堂 平助。



あたしの好きな人。



ずっとずっと片思いをしている。



何度も“好き”と言いかけては

この関係が崩れるのが怖くて言えずにいた。



「良かったね!幸せになってね?」



そう無理矢理、笑顔を作り言えば



「おぅ!

…って、お前どした?

何か変じゃねぇか?」



こうやって、すぐにあたしの変化に

気付いてくれるんだ。



お願いだから…

もうあたしに優しくしないで…。



「そ…うかなっ?

そんなことないと思うけどな!」



もう、触れないで…。



「いや、お前やっぱおかしいって!

もしかして具合でも悪いのかっ!?」



そう言って平助くんは

あたしの、おでこに手をあてた。



「……やめて。」



「ん?」



「あたしに触んないでよっ!!」



これ以上、好きにさせないで…。



思わず怒鳴ってしまった。



「あ…ごめん。」



何で、そんな顔するのよ…。



「あたしこそ、ごめん。

ねぇ、平助くん。

もう、あたしたち今日で会うのやめようか。」



だって、もうこの恋は叶わない…。



「え…どうしてっ。」



「だって桃花に悪いじゃない。

誤解されても困るでしょ?」



「いや…それは困るけどさ…。

でも桃花だって分かってくれるって!!」



浅見 桃花。



平助くんの彼女。



そして…あたしの親友。