6月末日付けで仕事を辞めました。
辞めた会社を悪く言うのもどうかと思いますが、いや、言わせていただこう。
理由を一言でいえば、
「心と身体と懐が持たない。」
私は常勤パート職員だったので、時給でした。
その時給が
800円。
スーパーのレジ打ちではありません。
介護職です。
食事介助も、入浴介助も、排泄介助もする、介護職です。
慈善団体ではありません。
株式会社です。
介護業界の株式会社でこの時給は、おそらく、市内で一番安い。
しかも、
介護福祉士という国家資格を取得しても資格手当がない。
土日祝日出勤手当もない。
役職手当もない。
残業手当も付かない。
いくら給料の安い介護業界でも、ここまで手当を付けない事業所は他に聞いたことがない。
さらに、
「ウチでは面倒見きれません。」
って他の介護施設を追い出された人=手間のかかる面倒な人を、積極的に受け入れる。
そんな爺婆様に対しても家族に対しても
神対応 
だから、
評判はスコブル良い。
従業員の私でさえ、
「自分の親を預けるならこの施設がいい。」
って思うほど、至れり尽くせりのサービスをしている。
だけど、
そこで働かされる従業員はたまったものじゃありません。
神対応をするということは、本来ならしなくてもよいことを “ 善意で ” する、ということですから、
爺婆様から追加料金を貰う訳ではありませんし、
職員に特別手当が支給される訳でもありません。
慈善団体ではありません。
株式会社です。
私、介護職に就いてから3年半の間に、43歳という誕生日を迎えました。
日本人女性の平均寿命は86.99歳(2017年3月1日厚生労働省発表)なので、ちょうど半分です。
私が何歳まで生きるのかは分からないけれど、まあ、残り43年としよう。
幸か不幸か、私には夫も子供もいないので、1人で生きていかなくちゃいけない。
年金受給年齢が65歳として、
(それも、貰えるかどうか怪しいけれど)
あと22年・・・
いやー、持たん。
無理無理無理無理。
この職場では、心も身体も懐も持ちこたえられません。
せめて、せめて、労働に見合った給料を貰えたら気持ちも違うのだろうけど。
ストレスのせいで、自分の性格がどんどん悪くなっていくのが分かります。
高齢者や体の不自由な人やその家族に対して、優しい気持ちになれなくなっていくのが分かります。
この職場で働きつづけたら、いつか私、平気で虐待をしてしまうような人間になってしまいそう。
だから、辞めました。
季節は梅雨のど真ん中。
でも、私の気持ちはスッキリ晴々しています。