産後の入院期間 | 14分間の心肺停止から息を吹き返した奇跡の子ミツキのお話

産後の入院期間

産後の約1週間の入院期間は地獄でした。




コロナのせいで、夫であろうが誰であろうが面会は完全禁止だったのです。




初めの2日間は個室だったので寂しくなったらすぐ夫に電話できたのですが、



3日目からは大部屋に移されたので赤ちゃんの泣き声や、出産を控える幸せそうなお母さんたちに囲まれて、毎日毎日枕に顔をうずめて声を押し殺して泣いて過ごしました。



一生分泣いて泣いて泣いて



泣きすぎて目が開かなくなるほど泣きました。




帝王切開後の体はというと、

私の場合かなりの緊急を要する帝王切開だったので全身麻酔でした。



そのため手術中は気管挿管されていたので、術後はそれの副作用でめちゃめちゃ咳が出るんです。




帝王切開後の咳は、、、

とにかく辛かったぁ。




咳1回するたびに軽くお腹をグーで殴られるのと同じくらいの痛みに襲われます。もしくはそれ以上…




咳が出そうになったら

どうにかして軽く「コホッ…」とするように頑張るのですが、たまに強烈な咳が出るんです。




そんな時は咳の後に「いってぇ…」と声が出てしまうほど。




しかも医師に咳止めを出してもらうものの、なぜかこのタイプの咳には薬が効かなかったので




お腹が痛くて寝返りが!



とか



触診されてお腹が痛い!



とかよりも



咳が1番痛かったです。




帝王切開では表面の皮と脂肪を切って、腹筋を切って、筋膜を切って、子宮を切るので産後数日間なんてそりゃめちゃめちゃ痛いんですよ。




赤ちゃんを取り出せるくらいのサイズに切腹するわけですから。





でも咳の痛みのせいで一日中辛かったおかげで、その間だけはNICUにいる我が子のことを考えずに済んだのかもしれません。




赤ちゃんにお乳を吸われていなくても不思議なことに母乳は出るんですよね。




産後3日目からベッド上でシリンジを使って1〜2cc、ほんの数滴のミルクを吸います。




後から知りましたが、この初乳はとても栄養満点で赤ちゃんの免疫を守る成分が入っているので、とっても大切なんだとか。




翌日からは授乳室での搾乳です。




みんな赤ちゃんを抱きながらお乳を飲ませてる中、私はというと搾乳機をシュコシュコシュコシュコお乳を絞り出してとても悲しかったなぁ。




「無表情」でとにかく周りは見ずに「無」になることを意識したのを覚えています。




夜10時が消灯だったので、その前にデイルームで毎晩夫と電話してから寝ていました。




クリスチャンの夫は弱りきっている私に聖書のお話を毎晩毎晩してくれました。




その時の私は夫が話してくれる聖書のその言葉に本当に救われて、穏やかな不安のない気持ちで




むしろ明るい未来を想像して電気の消えた暗い病室に戻って眠ることができていました。




夫には本当に感謝しています。




あの時間が無かったら私の心は間違いなく壊れてしまっていました。





そしてラスト2日間はなぜか隣の病棟の大部屋に移動になりました。




そこは赤ちゃんの泣き声はなく、部屋にいるみんながNICUママだったので、いつも誰かがすすり泣いていました。




もう隠れてバレないように泣く必要はなく、堂々と泣きたい時に泣きました。




赤ちゃんの泣き声が聞こえる産科らしい幸せ感じる空間よりも




誰かが泣いているこの部屋が

とても心地よかったんです。




泣きすぎて目が開かなくなった顔を載せておきます。笑